<地獄ゆき 大往生>

2005・7・24

 今、月刊少年ガンガン誌上に突如として登場し、ガンガン読者に圧倒的な恐怖と絶望を与え続ける史上最凶漫画家・『地獄ゆき』。そこで、今回は「地獄ゆき 大往生」と称して、この最凶漫画家とその作品のすべてを徹底的に紹介していきたいと思います。


・ガンガン読者に「死ぬがよい」
 最近になって、ガンガン誌面の低俗化が進み、あまりにもつまらない、しかも低俗化極まる作品が目立つようになりました。不快な不条理系ギャグである「タケピロのハッスル列島」、平凡かつ絵が不快なラブコメ「悪魔事典」、燃えと萌えの低俗コラボレーション「女王騎士物語」、増刊のパワードにまで目を向ければ、オタクネタ全開マンガ「これが私の御主人様」に、少年マンガの枠を超えた羞恥プレイ全開エロマンガ「みかにハラスメント」。今のガンガンは、真面目で善良な読者にとっては非常に厳しい状況です。
 しかし、この『地獄ゆき』の作品は、これまでの低俗マンガと比較してもはるかに突き抜けた内容となっており、ここにガンガンの低俗マンガは極まった感があります。真面目で善良なガンガン読者に対して、まさに致命的・致死的なダメージを与えるに十分な存在でした。実際、この「地獄ゆき」の存在を契機に、ガンガンの購読をやめようとした方までいたほどです。そのあまりにも低レベル極まりない内容は、読者に「なぜこのマンガが載るのか」という疑問を起こさせるに十分でした。まさに、今のガンガンの誌面を象徴するマンガであると言えるでしょう。


・「この漫画を読む者、すべての希望を捨てよ」
 では、その『地獄ゆき』のマンガとはいかなる内容なのか。
 まず、なんと言っても読者に不快感をもたらすネタの数々。これは、単にヨゴレ系のネタであるだけでなく、明らかに読者をバカにしているのではないかと思われるのです。つまり、読者に対して、意識的に気持ち悪いネタをぶちまけて不快感を与えようとしているのではないか、と感じられます。これは、あの不条理マンガ「タケピロのハッスル列島」でも頻繁に見られたタイプのネタですが、『地獄ゆき』ではそれがさらにパワーアップしており、もはやマンガ全体が不快感の固まりと化しています。
 そして、その不快感をさらに増長するのが、流行りものをパクったネタの数々です。最初の読みきりの時に、かの「北島ネタ」で読者をあきれさせ、その後も「動く城」ネタでさらに読者を怒らせました。安直に時事ネタや流行ネタを引っ張ってくるその姿勢にはあきれ果てます。
 さらには、絵の出来もひどいものです。その、とても掲載できるとは思えない最低レベルの絵柄は、ガンガン読者の目を疑わせるに十分なものでした。一部には「小学生の落書きレベルのマンガ」「遠い昔の幼い頃を思い出させる」というコメントまで出る有様です。
これが掲載レベル?素晴らしく緻密な絵柄です(?)

 そして、このような稚拙に過ぎる内容のマンガが掲載されたことは、ガンガンの真面目な読者に凄まじい衝撃を与え、彼らのガンガンに対する不信はこのマンガで頂点に達した感があります。このマンガを読んで、今のガンガンにすべての希望を捨てた読者は珍しくありません。その意味で、このマンガはまさにガンガンにおける地獄の門であると言えます。実際、これほどまでに作者の名前と内容が一致しているマンガも珍しい(笑)。まさに『地獄ゆき』の名にふさわしい、読者を地獄行きにする恐るべきマンガなのです。


・地獄ゆきは誰の妻か。
 そして、地獄ゆきで忘れてはならないのが、何と言っても「人妻ンガ家」という意味不明なキャッチフレーズでしょう。「人妻」と「マンガ家」を掛け合わせた恐ろしくつまらない造語ですが、「人妻」である以上、誰かの妻であることが考えられます。では、一体誰の妻なのか?
 考えられる説としては、この地獄ゆき作品が、かつてのガンガンの低俗マンガ「タケピロのハッスル列島」のイメージと酷似していることから、「『タケピロ』の作者である『サイレン☆ボラ夫』の妻ではないか」というものがあります。しかし、この説はあまり有力とは言えず、むしろ考えられるのは、「ガンガンの関係者の妻ではないか」とする説です。これは後述しますが、地獄ゆきは、投稿作品では大した評価を得られていないにもかかわらず、いきなり抜擢されて読み切り掲載に及んだという経緯があり、その点からして、編集部に個人的な関係のある人間の可能性が高いと思われるのです。その中でも特に有力なのが、「ガンガンの編集者の妻」とする説で、中でも「実はガンガンの編集長の妻ではないか」とする説が、現時点では最有力視されています。
 しかし、もしこれが本当だとすると、個人的なコネだけでマンガ家になったわけですから、他のマンガ投稿者と読者に対する裏切り行為に他なりません。もちろん、現時点ではなんの証拠もない推測に過ぎませんが、地獄ゆきの「投稿作で評価を得られていないのにいきなり抜擢された」という事実が厳然として存在する以上、この疑惑も確実に存在しています。


・「地獄の沙汰もゆき次第」
 では、ここからは、その『地獄ゆき』の恐るべきマンガの実態をひとつひとつ紹介していきます。最初に地獄ゆきが登場したのは、ガンガン2004年9月号です。その後、地獄ゆきはガンガン、及びガンガンパワードの誌面に不定期に登場し、そのたびに読者に恐怖と絶望を与え続けてきました。以下、それら地獄ゆきの恐るべきマンガたちを、それぞれ「どれだけひどい内容か」という点を9段階の地獄レベルで判定し、徹底的に紹介していきます。以下、その地獄ぶりを存分に堪能していただきたいと思います。


<しょーとくたいし>
地獄レベル4

 ガンガン2005年9月号掲載。記念すべき(?)地獄ゆき初登場作品。これは、実は読み切りの掲載マンガではありません。
 今のガンガンには「2Pギャグ頂上決戦 GGグランプリ」(通称「2Pギャグ」)というコーナーがあります。これは、読者から2ページで完結する投稿ギャグマンガを募集し、毎回6本の投稿作を掲載、読者アンケートによる人気投票を行い、上位の作者ほど多くのポイントを進呈するというものです。それを毎月繰り返して一定数のポイントを獲得すれば、その人はガンガンでの読みきり掲載権を与えられるというわけです。
 そして、この「しょーとくたいし」もまた、その2Pギャグの投稿作品のひとつだったのです。わずか2ページでありながら、そのくだらなさ・つまらなさはこの当時から健在で、その聖徳太子をバカにしたようなネタは読者に多大な不快感を与えるに十分でした。

 しかし、この「しょーとくたいし」に関しては、作品の内容自体はさほど問題ではありません。この「2Pギャグ」では、他の投稿作もつまらないマンガが多く(おい)、地獄ゆきのそれもさほど目立った存在ではなかったのです。それに、のちの地獄ゆき作品に比べれば、まだまだこれはましと言えるものでもありました。
 真の問題は、このマンガが全く評価されなかったのに、ガンガン次号でいきなり地獄ゆきが読み切りマンガを掲載してしまったことです。
 「しょーとくたいし」の読者アンケートでの人気投票結果は「6人中5位」です。下から2番目という低順位で、もちろんほんの少ししかポイントは与えられていません。地獄ゆきはこの回が初登場であり、以前のポイントの累積は全くありません。
 しかし、それにも関わらず、この次のガンガンで、いきなり地獄ゆきは読み切りを掲載してしまうのです。理解できません。これでは、2Pギャグに毎月投稿し続け、必死になって掲載ポイントを獲得しようと頑張っている投稿者たちはどうなるのでしょうか? 他の投稿者たちは、地獄ゆきのこの待遇をどう思ったのでしょうか。
 それだけではありません。読者アンケートで6人中5位ということは、ガンガンの読者は地獄ゆきを評価していないということです。読者は地獄ゆきの作品を面白いとは思わなかったのです。それなのに、なぜ次号でいきなり載ってしまうのか。

 つまり、投稿作で何の評価も得ていない地獄ゆきを、いきなり読み切りで抜擢するなどという編集者の行為は、読者と投稿者に対する裏切り行為であり、全く理解不能な編集方針であったと言えるのです。


「デカ長とゆかいな部下(なかま)たち」
地獄レベル7

 少年ガンガン2004年10月号掲載。これこそが実質的な地獄ゆき初掲載作品となります。
 投稿作の評価からして「なぜ掲載されたのか分からない」地獄ゆきですが、この初掲載作品からしてもう最悪でした。マンガの内容は、「グラサンをかけたデカ長が、逃げる犯人を追いかけていくうちに服が脱げまくって全裸になる」というおぞましいものですが、そのひどい内容の中でも特筆すべきなのが、かの有名な「北島ネタ」です。
 「北島ネタ」とは何か? これは、犯人を追いかけるうちに服を脱いでいったデカ長が、なぜか海パン一丁で競泳帽とゴーグルの競泳姿となり、『超気持ちイイ〜』と叫びながらバズーカをぶっ放すという極めてしょうもないネタのことです。この死ぬほど寒いネタにおいて、当時のガンガン読者に凄まじい衝撃を与えました。「なんでこんなものがガンガンに載るのか?」と読者の誰もが疑問に思ったものです。
 なお、この「北島ネタ」については、マンガレビューサイトである『書斎の住人』でも、「アテネ五輪ネタの恐ろしいほどの寒さも、いい感じに致命的で作品の完成度に貢献していた」と、実に適切なコメントが為されています。


「くわまん」
地獄レベル5

 ガンガンパワード2004年秋季号掲載。「デカ長とゆかいな部下(なかま)たち」で(ある意味)鮮烈なデビューを飾った地獄ゆきですが、今度はガンガンの増刊誌である「パワード」に標的を定め、超大作「くわまん」で再び地獄を振り撒きます。
 「くわまん」は、地獄ゆき作品の中では最長の16ページに及ぶ超大作です、地獄作品は、普段はせいぜい8ページがいいとこなので、16ページでも超大作なのです。ページの半分を埋め尽くす勢いの下手な字で書かれた「くわまん」のタイトルがまさに地獄への扉。この威圧的なタイトルからして不快さに満ち溢れています。
これがタイトル・・・1ページ目から最悪

 内容的には単なる2Pギャグと4コマの組み合わせで、どの作品も地獄らしい不快さに満ちていますが、この作品の場合、不快さだけでなく圧倒的な寒さが読者の心を極限に誘います。どのネタも信じられないほどに寒く、全く笑えません。これほど笑えないギャグも珍しい。まさに極寒地獄。なぜこれが雑誌に載るのか、編集者の考えがまるで理解できません。

 なお、この作品のネタの中には、「変態生徒ネタ」「如来ネタ」「料理対決ネタ」など、のちの地獄作品の元になったと思われるネタが散見され、この後に続く地獄作品の恐怖を予想させる内容となっています。その意味で、これはのちの地獄のベースになったと言える作品であり、その意味で地獄研究の上では非常に重要な作品となっています。
変態生徒ネタ如来ネタ料理対決ネタ


<すきすきファンタジー先輩>
地獄レベル9

 少年ガンガン2004年12月号掲載。ガンガンのみならず、ガンガンパワードまで出張して散々に誌面を荒らしまくった地獄ゆきですが、再びガンガンに戻ってきて、ついに致命的とも言える凄まじい作品を残してしまいます。それこそが、この「すきすきファンタジー先輩」であり、寒いだけでなく最高に気持ち悪いネタの数々は、『地獄ゆき』の黙示録的恐怖を世に知らしめました。このマンガこそ、現時点での地獄ゆき最凶のマンガであり、地獄レベルは9と文句無くMAX、まさに地獄の最下層、もうダンテもビックリ。

 肝心の内容ですが、「なぜかファンタジーな勇者の服を着た変態中学生(ファンタジー先輩)が、自分の給食に嫌いなシイタケを入れられたことに腹を立て、給食のおばちゃんと激しいバトルを繰り広げるという凄まじいもので、その不快感あふれるネタと絵柄のひどさは、もはやガンガン読者にとって致死的でした。ここにおいて、ついに『地獄ゆき』のひどさが世に知らしめられた感があります。わたし自身も「ああ、ついにガンガンはここまで来たか」という絶望の感想を抱いてしまいました。
 正直、このマンガにおけるファンタジー先輩の気持ち悪さは筆舌に尽くしがたいものがありました。ファンタジー先輩の仲間(?)の妖精(ただのデブ生徒)が溶けていくという描写も最悪で、これほど読者に不快感を与えるマンガもありません。

 そもそも、わたしは、単に地獄ゆきがつまらないだけならばここまで批判していません。この、読者をわざと不快にさせるようなふざけたネタこそが、地獄ゆき最大の問題であると言えるのです。


<めりーくりすます如来>
地獄レベル7

 少年ガンガン2005年1月号掲載。「ファンタジー先輩」の衝撃も冷めやらぬ中、なんと2カ月連続で再び地獄がガンガンに掲載されてしまいます。ここにおいて、ついに地獄ゆきはガンガンの質の低下の象徴となり、地獄ゆきのためにガンガンを買わなくなったという人が出現し始め、それとは別に、面白がってわざわざ地獄ゆきを探してまで読むという人まで出てくるようになります。もはやガンガンのネタマンガとしてその地位を確立した感があります。

 今回の内容も、「ファンタジー先輩」にこそ衝撃度は劣るものの、それでも相当なひどさであり、「サンタクロースが来るはずのクリスマスになぜか如来が参上し、螺髪(仏像の頭につぶつぶ)を投げまくる」というバカバカしさも頂点に達したものでした。
めりーくりすます如来螺髪(パンチ)投げまくり・・・
 そして、「如来」という日本の仏教(大乗仏教)にとってありがたい存在をネタにするというのも、あまりにも非常識というか、さらなる不快感を誘いますね。というか、投稿作の聖徳太子ネタといい、この人は日本の仏教に何か恨みでもあるのかと真剣に考えてしまいます。

 ところで、この地獄ゆきの2カ月連続掲載は、ガンガン連載の「フラッシュ!奇面組」の休載時に穴埋めとして掲載されたとの説が立ちました。「フラッシュ!奇面組」自体決して面白くない連載ですが、その穴埋めとして採用されたのが最凶マンガ家・地獄ゆきではガンガンは救われません。


<宮本くんと佐々木くんよ>
地獄レベル6

 ガンガンパワード2005年冬季号掲載。ガンガンでの掲載は「奇面組の穴埋めだし、仕方ないか」というあきらめの気持ちもあったのですが、このパワードでの掲載はまるで納得いきません。パワードは活きのいい新人のための誌面。他に有望な新人のためにスペースを提供するべきではないのか。それがなぜ地獄ゆきなのか。ガンガン編集部は本気でこのマンガを面白いと思っているのか。疑問は尽きませんでした。

 そして、今回の内容もまたまたひどい。タイトルの通り、宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘を元ネタにしたマンガですが、元ネタの要素はかけらもなく、宮本くんと佐々木くんが変態的な駆け引きを繰り広げたあげく、なぜか仲良くなって終了という、わけのわからないものでした。

 今回のネタでまたひどいのが、「動く城ネタ」です。これは、前述のアテネ五輪をネタにした「北島ネタ」と同様、当時の流行ものを安易にネタにしたもので、読者の不快感を呼ぶに十分なものでした。「動く城ネタ」は、もちろん「ハウルの動く城」を元ネタにしたものですが、元ネタの雰囲気はかけらもなく、宮本くんが天守閣に乗って決闘場に参上するという、寒さ極まるネタでした。
武蔵と小次郎のファーストキスなんだこの光景・・・武蔵の動く城

 ちなみに、この「宮本くんと佐々木くんよ」というタイトルは、パワードで連載されていた土塚理弘の爆笑ギャグ「清村くんと杉小路くんよ」をパロったものだと思われますが、こんな内容では元の作者に失礼極まりない。

 このパワードでの掲載は、前述のガンガン2カ月連続掲載の直後に行なわれ、実質的には立て続けの3連続掲載であり、もはや地獄ゆきの恐怖がガンガンに浸透した感がありました。当時は、地獄ゆきの掲載に対する疑問の声が数え切れないほど上がり、ガンガン編集部に対する不信も頂点に達しました。


<ドラゴンクエスト8 4コママンガ劇場>
地獄レベル5

 少年ガンガン2005年4月号掲載。前述の悪夢の3連続掲載の後、しばらく地獄ゆきの姿が見えなくなります。これでついに地獄の恐怖も去ったかと思いきや、まるで不意打ちの如くガンガンに復帰してしまいます。それも、新作読み切りという形式ではなく、「ドラクエ4コマ」の中の一作家という形で登場するのです。読み切りだけでなく、ガンガンの貴重な財産であるドラクエ4コマにまで地獄が招来する。まさに悪夢の再来でした。
 そして、肝心の内容も期待に違わずひどいものでした。わずか2本の4コマにも関わらず、その「地獄らしさ」は健在でした。そのうちの1本などは、キングスライムの合体に人間が混ざるというおぞましいネタで、ドラクエの本来のイメージからかけ離れた気持ち悪さ全開のネタでした。なぜこんな作家をドラクエ4コマにまで採用するのか? もうありえません。


<ラーメン少年 めん吉>
地獄レベル8

 少年ガンガン2005年7月号掲載。ガンガンに忘れた頃にやってくる恐怖。地獄ゆきの読み切りが半年ぶりに帰ってきてしまいました。今回の読み切りはさらにひどく、あの最凶読み切り「すきすきファンタジー先輩」に迫る極悪ぶりでした。

 今回の内容は・・・えーもうどう説明していいのかさっぱり分からないんですが、「時速200キロで屋台を走らせるラーメン少年めん吉が、道に倒れていたジジイの口にラーメンを流し込み、目覚めたジジイの勧めでなぜかラーメン大会に出場し、富周徳とかいう男と死刑をかけた変態ラーメン格闘バトルを繰り広げ、めん吉の弟がなぜか全裸で乱入し、最後におむすびでラーメン定食を作って勝つ(富周徳は死刑)」という、本当に意味不明の内容でした。
弱ったジジイの口にラーメンを流し込む非人道的行為恐怖のラーメン格闘
めん吉の弟・味男、全裸で決死の乱入ラーメン定食で勝利・・・

 個人的には「死刑」というネタを安易に使ってほしくないですね。そんな非人道的なネタを安易に使うこと自体、あまりにも良識に反します。いくらギャグマンガでもこれはないだろう。編集部もなぜこのネタを止めないのか?

 それ以外のネタももうバカバカしい不快なネタのオンパレードで、ついにここにおいて地獄ゆきのマンガが完成された感がありました。しかも驚くべきことに、このマンガがなんとガンガンの前から4番目に掲載されているのです。これが「ソウルイーター」「鋼の錬金術師」「キングダムハーツ」の次に載るマンガなのか。もう、こんなマンガを前から4番目に載せるガンガンという雑誌の質も、ついに最低レベルにまで達したと思われるのです。


<おしおき刑事ポンピン>
地獄レベル9

 少年ガンガン2005年9月号掲載。もはやガンガンの(裏の)顔となった地獄ゆき。2カ月ぶりの復帰となったこの号でついに凶悪な惨事を成し遂げました。
 この「おしおき刑事ポンピン」の凶悪さは、昨今の地獄作品の中でもいよいよ突出しており、あの「すきすきファンタジー先輩」と完全に並ぶほどの低俗さ・下劣さを示すあまりにも凶悪な作品でした。

 肝心の内容は・・・ええと、これこそ本当に説明不能なのですが、「地球に降りてきた宇宙警察のUFOが、なぜかアパートの屋根の上に着陸しようとしてアパートを押しつぶし、中から飛び出したおしおき刑事ポンピン(謎の生物)が、なぜかアパートの大家を極刑し、その後に空から大量のうんこが降り注ぎ、悪い宇宙人の仕業だと考えたポンピンは空を飛んで敵宇宙船に乱入し、悪のファーム帝国の帝王ファームベーダーと激しい浣腸バトルを繰り広げ、最後にはなぜかポンピンが凶悪な怪獣へと変身し、実はレッサーパンダだったファームベーダーを足でぐちゃっと踏み潰す」という、なんとも劣悪極まりないマンガでした。このマンガは、従来の地獄作品の要素をすべて備えた凄まじい作品となっており、読者を徹底的に不快にさせる内容・安易に流行りものを取り入れまくったネタ・極刑(死刑)を安易に使う非常識性・小学生の落書きそのままの最低レベルな絵柄と、もはや地獄作品の集大成と言える内容となっています。
いきなり極刑なぜ地獄ゆきはここまでうんこにこだわるのか
浣腸合戦レッサーパンダを残虐に踏み潰す

 実際、このマンガが読者に与える不快度は凄まじく、作者のねじれた創作精神を存分に体験することができます。冒頭の、UFOがアパートを押しつぶすシーンなどは、「そーっとそーっと」とか言ってアパートを壊さないように慎重に着陸しようとするコマがありますが、その実わざとアパートを壊そうとしていることは明白で(大体なぜわざわざアパートの屋根に着陸する必要があるのでしょうか?)、言いようのない作者の悪意を感じることが出来ます。
こんな作者の悪意に耐えられるか?
 それ以外にも、うんこのような俗悪極まりないネタを露骨に投入し、愛らしいレッサーパンダを残虐に踏みつぶすなど、全編が地獄らしい下劣さに満ち溢れています。善良な人ならば、もはや正視に耐えない作品であると言えるでしょう。

 それにしても、このような品性下劣な作品を載せ続ける今のガンガン編集部は、本当に一体何を考えているのでしょうか。担当編集者は一体誰なのか。地獄ゆきはこんなマンガで一体いくら原稿料をもらっているのか。疑問はつきません。


・「教会墓地が口を開け、地獄そのものから溢れ出す。この世を蝕む悪病が」(ウィリアム・シェイクスピア「ハムレット」)
 このように、これまでの地獄ゆき掲載作品は凶悪を極めるものであり、ガンガン読者に致命的な恐怖と絶望を与えてきました。そして、ついにこの作品において、ガンガンのギャグマンガが終わりを迎える時が来たと思われるのです。
 元々、ガンガンはギャグマンガが面白い雑誌でした。ガンガン創刊時の「南国少年パプワくん」「突撃!パッパラ隊」といった大人気ギャグマンガに始まり、その後も「電撃ドクターモアイくん」「けんけん猫間軒」のような人気マンガが続きました、あの「魔法陣グルグル」も、ギャグマンガのひとつだと言えるでしょう。ガンガン中期以降も「GOGO!ぷりん帝国」「ジャングルはいつもハレのちグゥ」「ワルサースルー」「清村くんと杉小路くんと」といったヒット作が続いており、「ガンガンと言えばギャグマンガ」という良いイメージが長く続いていたのです。
 しかし、ガンガンが路線変更して以降、これといったギャグマンガが生まれてこなくなります。それどころか、「タケピロのハッスル列島」のような極めて質の低い連載が行なわれ、新人によるギャグマンガ投稿ページである「2Pギャグ」もまるで成功しないなど、ギャグマンガの面白さが失われていったのです。そして、ついにこの「地獄ゆき」の登場において、ガンガンのギャグマンガは致命的な状態を迎えてしまいます。
 地獄ゆきは、2Pギャグの投稿作にして、全く読者の支持を得られなかったにも関わらずいきなり掲載されました。つまり、編集者の独断によってこのマンガが掲載されたのです。理解しがたいことですが、今のガンガンの編集者にとっては、このマンガは面白いものだったのでしょう。そして、こんなマンガを面白いと思うということは、もはや今の編集者には、面白いギャグマンガを見極める能力はないと考えられるわけです。これでは、今後もガンガンのギャグマンガにはまるで期待できない。この地獄ゆきにおいて、ついにガンガンのギャグマンガは大往生を迎えたと言えるのです。

 それだけではありません。これだけ質の低い掲載を堂々と何度も続けるということは、もはやガンガンの誌面全体の質も致死的にまで低下したと言えます。そうです、ギャグマンガのみならず、もはやガンガン自体も大往生が近いと言えるのです。


・なぜわたしはこんな文章を書いているのか。
 しかし、それにしてもなんでわたしはこんなくだらない文章を書いているんでしょうか。そもそもこのサイトは、エニックス系の優れた作品の魅力を取り上げるページであるはず。こんなしょーもないマンガの記事を書いて何か意味があるとでもいうのか。大体この文章を書くのにもう丸2日の時間を使ってしまった。こんな凶悪なマンガのために貴重な2日を費やすことによる人生を損失してどうする。この2日で他の優れた作品の記事を書くなり、新しいマンガを読むなりすればそれは後に続くのではないか。地獄では後には何も残らん。いやいや、この2日バイトして金を稼ぐとか、仕事を探しにいくとか、資格を取るための勉強をするとかした方がのちの人生の勝ちに繋がるのではないのか。それをわざわざ地獄などに付き合って、昼間から室温35度以上の地獄のような部屋に引きこもり、こんなアホらしい記事を延々と鬼気迫るが如く書いているというのはどうなのかどうなのかどうなのか。もうこの時点で人生負け組ではないのかないのかないのか。それなのになぜ執拗に地獄などにこだわっているのかいるのかいるのか。

 ・・・そういえば、昔「デスクリムゾン」というゲームがありました。このゲーム、発売当初はまるで話題にならなかったが、サタマガ(セガサターンマガジン)の読者レースで圧倒的最下位を記録してから、低俗なクソゲーマニアの間で話題になりまくり、初回発売の一万五千本はあっという間に完売、その後の伝説のゲームとしてネット上では超絶大人気。ネット上でふざけた考察とレビューが飛び交い、一部のユーザーはメーカーの社屋へ聖地巡礼を行い、それを集めたリンク集(デスクリムゾンリンク集)も大盛況、という異常現象が巻き起こりました。
 私的には、これはデスクリムゾン製作者の陰謀だと思うのです。つまり、わざと死ぬほどつまらないゲームを作ることによって、別の意味での話題作りを行い、それで人気を得ることを狙っていたのではないかと。

 そして、地獄ゆきについてもこれと同じことが言えます。つまり、ガンガンの編集部は、わざと死ぬほどつまらないマンガを載せることで、別の意味での話題作りを狙ったのではないか? そして、その話題作りにまんまと載せられてこんな文章を書いてしまった・・・そう考えられます。
 そして、ここまで来たならば、いっそのことさらに地獄を極めて、ガンガンのバックナンバーから地獄を切り抜いて集めて製本して地獄読み切り大全を作り、地獄の仕事場へ聖地巡礼(地獄巡り?)を行い、最後には地獄ゆきリンク集まで製作するのが筋ではないでしょうか? さすがは地獄ゆき。読者を地獄へと引きずり込む魔力は留まるところを知りません。


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