<咲 -saki->

2006・12・23
全面的に改訂・画像追加2009・10・10

 「咲 -saki-」は、ヤングガンガンで2006年12号より開始された連載で、同誌の中では比較的後発の作品に当たり、雑誌創刊以来の新連載攻勢がほぼ収束し、雑誌がある程度落ち着いてきた頃に始まりました。元々は3回で終了する短期連載として掲載されたのですが、それが読者の好評を得て、ほどなくしてそのまま読み切りから継続する形で本連載化されます。

 作者は、小林立(こばやしりつ)で、かつてはマッグガーデンのコミックブレイドで短期連載したこともある経歴の持ち主ですが、それも随分と前のことで、大半の読者には知られていない存在でした。しかし、その後このヤングガンガンでいくつかの読み切りを掲載し、ついにこの「咲 -saki-」で再度連載を獲得することになります。このマンガ、おそらくは編集部からの企画だと思われる「麻雀漫画」なのですが、これが作者の趣味とも合っていたようで、積極的に楽しんで描いているようにも見受けられます。ブレイドでは短期連載に終始し、その後長く定着した連載がなかった作者ですが、このヤングガンガンでついに安住の地を得たような感じでしょうか。

 このマンガは、咲(さき)という高校麻雀部の女子高生を主人公とする麻雀漫画なのですが、既存の麻雀ものとは一線を画する斬新なアプローチで描かれており、その特異な内容で、連載開始してすぐに多くの読者の注目を集めることになります。2006年9月ごろから、作者の都合でいきなり連載が長期休載に入り、かなり心配されたのですが、数カ月後にようやく復帰し、コミックス1巻もめでたく発売され、これで雑誌に定着した感があります。その後も、他の連載に比べれば連載が休載しがちではあるものの、それでも安定した人気を確保し続け、雑誌の中でもトップクラスの人気作品へと成長していきました。

 そして、その人気を受けて、ついにTVアニメ化を達成し、2009年4月から半年(2クール)ほど放映されました。そして、このアニメ版の出来も非常によく、放映期間中は大いに盛り上がり、これで原作も完全に雑誌の看板クラスの作品になりました。ここ最近のスクエニは、アニメ化される作品が非常に多くなっていますが、この「咲」のアニメは、その中でも最高に近い成功を遂げたようです。


・作者の小林立とは。
 さて、前述のように、このマンガの作者は、小林立という方ですが、かつてはマンガ家としてだけでなく、イラストレーター、PCゲームのの原画師としての仕事もやっていたようです。いわゆる萌え系のキャラクター絵を描く人なのですが、一方でマンガ家としての絵もかなり安定しており、その実力はかつてより相当なものがありました。

 しかし、前述のブレイドでの連載であった「FATALIZER」(フェイタライザー)という作品は、最初から短期連載の予定でわずか5回で終了、その後まったく次回作のマンガを見ることはなくなってしまいました。ところが、しばらくして、今度はスクエニのヤングガンガンで読み切りを掲載するようになり、最終的にはこの「咲 -saki-」の連載に落ち着くわけですが、このように「ブレイド→スクエニ」という流れで移籍した作家はかなり珍しいものがあります。元々、スクエニ(エニックス)からブレイド陣がお家騒動で分離したという過去の経歴から、「スクエニ→ブレイド」という流れの移籍は非常に多いのですが、その逆はほとんどありません。というか、これがほぼ唯一の例ではないでしょうか。ブレイドではたった5回の連載で終了し、成功しなかった作者ですが、このヤングガンガンでは見事に成功をおさめ、しかもそれが編集部主導の麻雀漫画の企画ものであるところを見るに、ここでもブレイドとヤングガンガンとの編集部の力量の違いが感じられるような気がします。

 また、この「FATALIZER」と「咲」、前者がSFファンタジー的な作品、後者が麻雀と大いにモチーフは異なりますが、この作者ならではの独特の特徴は共通しており、どちらもいかにも小林立らしさが随所にうかがえるもので、今両者を読み比べてみるのも面白いと思います。


・今までにない「萌え麻雀」。
 さて、このマンガは、高校の女子麻雀部を舞台にした作品であり、小林立によるかわいい女の子たちが主役で、言わば「萌え」を全面に押し出した「萌え麻雀」マンガとも言える内容となっており、従来の麻雀漫画に比べてあまりにも異質でした。これまでの麻雀マンガと言えば、「高レート麻雀やヤクザ等との抗争を背景にした硝煙くすぶるようなダーティなストーリーが多い」(Wikipedekia)のに対して、このマンガのキャラクターは高校生のかわいい女の子たちが大半で、麻雀自体の扱いも、世間一般でスポーツ・競技として認められた世界での高校の部活動、という設定であり、全体的に暗い部分がなく、これが今まで麻雀マンガにあまり触れることのなかった多くの読者を引き付けました。このような企画を打ち立てるヤングガンガンの編集部には、本当に恐れ入りました(笑)。

 ただ、ヤングガンガンでは、「闘う女の子」をモチーフにしたマンガが多く、この「咲 -saki-」も、麻雀でライバルたちと激しくしのぎを削るという内容になっており、まさにヤンガン的な方向性を忠実に推し進めた連載とは言えます。類型の作品では、他に「すもももももも」「黒神」「BAMBOO BLADE」などがあり、特に「BAMBOO BLADE」とこの「咲 -saki-」は、同じ高校の部活を舞台にしているという点で、かなり近い方向性にあるようにも思われます。これもまた、いかにもヤングガンガンらしい作品だと言えるのではないでしょうか。

 まず、最大の特徴として、絵がやたら萌える。絵そのものは力強さも感じられ、迫力のある麻雀シーンもよく描けているのですが、一方でかわいい女の子も素晴らしくよく描けており、従来の麻雀漫画とは一線を画するかわいさに満ちています。しかも、この作者の最大の特徴である女の子同士の「百合」描写や「はいてない」絵(後述)も顕著であり、とにかく青年誌の麻雀漫画としてはありえない萌えに満ちています。このような作者に麻雀漫画を描かせるという素晴らしい企画に拍手を送りたいところです(笑)。

 中でも、主人公の咲以上に、部内のライバルキャラクターである和(のどか)の萌えレベルが著しく高く、はっきりいってこの和のかわいさ(エロさ)が、このマンガの大きな見所のひとつと言っても過言ではありません(笑)。


・キャラクターの個性付けが本当に素晴らしい。
 そして、その個性的なキャラクターたちの姿に本当に見るべきものがあります。作者によるキャラクターの個性付けが本当に巧みで、非常に多数のキャラクターが登場するものの、そのひとりひとりに明確な個性が与えられ、誰一人とっても印象に残る存在感のあるキャラクターを生み出しているのです。

 連載の最初で登場するのは、「清澄高校」という麻雀部に入部することになった主人公の咲(宮永咲)と、部員であり当初のライバルキャラクターだった和(原村和)、タコス好きな一年生部員の優希(片岡優希)、あたりがメインキャラクターで、それに染谷まこと部長の竹井久、唯一の男性部員・須賀京太郎を加えた清澄高校麻雀部のメンバーが中心となって登場していました。
 これら清澄高校のキャラクターだけでも、十分すぎるほど個性的だったのですが、のちに麻雀のインターハイ県予選にストーリーが入ってから、ライバルとなる他校のメンバーも次々と登場し、そのすべてに実に個性的な姿と性格が与えられており、さらに華やかな展開を迎えます。高校ごとに5人の部員による団体戦という設定で、特に決勝戦に残った4つの高校、清澄高校と最大のライバルである龍門渕高校、麻雀の名門校とされる風越女子高校、そしてダークホースだと言われ当初は露出の少なかった鶴賀学園まで、総計20人のキャラクターのすべてに、極めて明確な個性付けが成されていました。
 これは、見た目や性格だけではなく、麻雀マンガらしく麻雀のプレイスタイルまで、それぞれが実に個性的なものを見せています。確率重視の標準型の打ち方をする正統派のプレイヤーから、己の感性や流れを重視するタイプの打ち手、さらには主人公の咲に代表される、現実を超えるような特殊能力を持つキャラクターまで、「麻雀」というたったひとつのゲームのプレイヤーの中で、よくここまで無数の個性を作り上げたものだと、これには本当に感心してしまいました。

 そんなキャラクターたちの中で、幾人か特筆すべき者を挙げるとすれば、まずやはりメインキャラクターである宮永咲原村和、そして片岡優希でしょう。咲は、「槓すれば必ず手が進む(聴牌状態なら嶺上開花)」という、このマンガならではの特殊な能力の持ち主で、これが他にない強烈な個性を生み出しています。対する原村和は、咲とは正反対の理論派のプレイヤーなのですが、それ以上にその姿と言動が、ツインテールで巨乳で(咲に対して)ツンデレと、このマンガにおける萌え要素が最初期から全面に出たキャラクターとして、当初から非常に高い人気を獲得します。同じく片岡優希もまた個性の塊のようなキャラクターで、その特徴的なしゃべり方と性格、そしてなんといってもタコスが大好きという設定が、大きく注目を浴びてこちらも人気キャラクターとなります。
 より麻雀に特化した個性を見せたのが、清澄残りのふたり、染谷まこ竹井久で、前者は染め手が好み過去の経験を記憶から引き出す戦術を、そして後者は大事な局面であえて悪い待ちを選択し、対戦相手を翻弄して勝利に結びつけるという特殊な戦術を好むプレイヤーとして、このマンガの麻雀に対する深い見識を指し示すキャラクターとなりました。

 他校では、最大のライバルとなる龍門渕高校から、数々の凶悪な特殊能力を持つ見た目幼女のロリ少女・天江衣と、理論派のプレイヤーながら目立ちたがり屋のお嬢様で、和を強くライバル視する龍門渕透華、さらには透華専属のメイドの国広一あたりが特に際立ちます。どれ一人とっても、主人公組である清澄高校に匹敵する個性付けが成されており、例えば国広一などは、団体戦では中堅でありながら、メイド服だったり顔にペイントだったり手錠(拘束具)だったり極端にきわどい私服だったりそしてボクっ娘であると、よくここまで萌え要素を詰め込んだものだと感心します(笑)。

 対する名門・風越女子高校からは、まずキャプテンである福路美穂子は外せません。麻雀においては、相手の癖や手筋を読む巧みなプレイで魅せ、何よりも人のよい性格で部員たちから絶大に信頼されている善きキャラクターとして描かれています。そして、なんといっても団体戦では大将を務めた池田華菜が素晴らしい。「〜だし」と言う特徴的なしゃべりと猫耳(のような髪型)が特徴で、大将戦での苦戦ぶりで華々しい注目を集め、「華菜ちゃんはずーずーしいから」「リーチせずにはいられないな」「そろそろまぜろよ」などの数々の名言?で読者を大いに楽しませてくれました(笑)。

 最後に、ダークホースだった鶴賀学園ですが、当初は他の高校よりも露出が少なかったのですが、中盤以降一気に個性的なキャラクターがクローズアップされ、これで決勝の4校すべてがストーリーに深く絡んでくる展開となりました。麻雀は完全な新人ながら驚異的なビギナーズラックを発揮した妹尾佳織、極端に影が薄くリーチをかけても相手に気づかれないという驚愕の特殊能力で俄然注目を集めた東横桃子、そして冷静な性格で特殊能力を持った対戦相手にもひるむことなく挑んだ最強の一般人・加治木ゆみと、これだけのキャラクターを本当によく作り上げたものだと思います。

天江衣 龍門渕透華と国広一 福路美穂子

池田華菜 東横桃子 加治木ゆみ


・麻雀漫画としても非常に面白い。
 そして、上でも少し書きましたが、単に魅力的なキャラクターが揃っているだけでなく、肝心の「麻雀」の描写でも、驚くほどのレベルの高さが感じられ、純粋に麻雀漫画として見ても非常に面白いのです。

 なんでも、このマンガ、作者の小林立さん本人がすべて牌譜(麻雀のプレイ履歴)を考えているらしく、これは本当に驚きます。麻雀漫画では、作者のマンガ家以外で麻雀に詳しい人が麻雀の牌譜を手がけていることが多いらしく、このように作家本人が一からすべて(画面に表示されないところまで)考えているというのは、むしろ珍しいようです。そして、その麻雀の描写を見る限り、作者の小林立さんの麻雀に対する見識の深さには、本当に並々ならぬものがあるようです。

 とにかく、ひとつひとつの試合、その描写が本当に精緻で詳しい。麻雀の戦術の描写も多岐に渡っており、麻雀を知っている読者が読めば「これは」と唸るような高度な技術を感じるシーンを、随所に見ることが出来るのです。
 その一方で、現実ではありえないような特殊な能力を持っているプレイヤーも多数登場します。主人公の咲からしてまずそうですし、それ以外にも「これは実際にはありえない」能力の描写は随所に見られます。しかし、それをもってして、「このマンガは実際の麻雀からはかけ離れていて、麻雀マンガとしてはレベルは低い」と考えるのは、まったくもって早計だと言えるでしょう。確かに、このマンガには現実の麻雀ではありえない能力と、その能力が駆使されたありえない展開が存在します。しかし、そのような状況においても、なおも同時に確かな技術に裏打ちされた戦術描写が確固として存在するのです。

 例えば、原作ではひとつのクライマックスとなった、県予選団体戦の大将戦がそれに相当します。このシーンの対局では、宮永咲・天江衣の両プレイヤーが超越的な能力を発揮するのですが、それに対する加治木ゆみと池田華菜の両名は、特にそんな能力を持っていないごく普通のプレイヤーであるにもかかわらず、持てる技術と状況判断を駆使して全力を出して抵抗します。このときの戦術の見事さには非凡なものがあり(親の連荘を止めるためにわざと当たり牌を振り込むなど)、これには感心することしきりでした。「ありえない能力や展開」が存在する一方で、確かな麻雀の戦術描写も同時に存在しており、それは紛れもなく実際の麻雀でも起こりえるであろう光景なのです。

 そのような戦術描写の見事さの一方で、麻雀のシーンのビジュアルにも見るべきものがあります。個々のプレイヤーのくせ(牌の並べ方や捨て方)までしっかりと描かれていますし、一方で大ゴマを使った迫力ある決め技のシーンの演出にも、大きく引き込まれるものがあります。咲の嶺上開花での花が咲き乱れる和了のシーンや、衣の巨大な月と海が描かれる海底撈月のシーン、咲の加槓を加治木が搶槓で止めるシーンで上空から槍が降ってくる描写などは、その最たるものだと言えるでしょう。全体的な作画レベルが上々なこともあって、そういった「演出面」での完成度もまったく申し分ない。総じて、麻雀漫画としても遜色ない仕上がりになっています。


・小林立による個性的なこだわりも必見。
 また、麻雀の描写以外にも、作者・小林立独特のスタイルが各所に存在しており、これがまたこのマンガの個性を際立たせています。

 まず、特徴的なのが、背景の作画、それも実在の風景を取り込んだ背景描写です。これは、作者の前作であった「FATALIZER」でも顕著だった要素で、東京や長野を舞台に、そこの風景を直接切り取った背景が非常に印象的でした。今回の作画でもそれはよく見られ、それも田舎の高校が舞台だけあって、緑あふれる自然の風景も盛んに取り入れられています。なんでも、今回も長野県を中心に実在の光景が多数取り入れられているようです。美少女キャラクターや麻雀シーンの描写にばかり目が行きがちですが、実はこの背景描写の美しさも見逃せません。

 しかし、小林立のこだわりは、背景だけではありません。この作者ならではの極めて特異な描写が、実に随所に存在しているのです。

 まず、小林立と言えば、何といっても「百合」。これは、作者の前作「FATALIZER」から顕著な要素で、今回はキャラクターが多いだけあって多数の百合を連想させる描写が見られます。咲と和のカップリングが初期の頃から話題になりましたが、それ以降は健予選団体戦に入ってからは、風越女子高校の福路美穂子×池田華菜や、鶴賀学園の加治木ゆみ×東横桃子などでも非常に熱い描写が見られます。

 そして、小林立と言えば、何といっても極端な巨乳と貧乳。これもまた前作譲りの要素で、今回はなんといっても原村和の乳描写に尽きます。これは連載最序盤の頃から読者の大きな話題になり、このマンガの最大の名物のひとつとなってしまいました。逆に貧乳キャラクターとしては、天江衣や国広一がそれに該当し、特に国広一の私服描写は、かつての「FATALIZER」ゆずりの要素を感じることが出来ます。

 そして、小林立の最大の特徴と言えば、なんといってもはいてない。に尽きます!(笑)
 実は、これも前作「FATALIZER」でも見られた要素で、前作ではあまりにもそれを強調しまくったアクションのオンパレードで、「この作者は一体何を考えているのか」と本気で悩んでしまいました。そして、それはもちろん後の作品にもすべてきっちりと受け継がれており、この「咲 -saki-」でも当然のごとく健在です。
 もっとも、麻雀漫画である「咲 -saki-」では、アクションシーンはほとんどなく、露骨にはいてないシーンもかつてよりは控えめのはずなのですが、実際には明らかにそれを意識したシーンは非常に多く、このマンガの異質さを際立たせる役目を果たしています。世に麻雀漫画は多数ありますが、こんな「はいてない麻雀漫画」が読めるのは、ヤングガンガンだけでしょう。個人的には、作者の小林立さんを、最高レベルのはいてない絵師として認定したいところです。


・あらゆる意味で完成度の高い名作。アニメも盛況で大人気を博した。
 以上のように、この「咲 -saki-」、美少女萌え麻雀と言う新機軸の麻雀マンガにして、素晴らしく良く出来たキャラクターの個性、レベルの高い麻雀描写、緻密な背景に代表されるレベルの高い作画、百合・巨乳(貧乳)・はいてないなど作者独特のこだわり(笑)など、あらゆる意味でレベルが高い、名作と言える作品になっていると思います。連載序盤の頃から確かな面白さを感じる良作だったのですが、まさかここまでの作品になるとは、まさに予想以上の成果だったと言えるでしょう。今では、ヤングガンガンでも名実共に屈指の作品となっていることは間違いありません。

 数少ない瑕疵としては、雑誌での休載がかなり多く、隔週刊雑誌の連載としては、連載ペースが非常に遅いことが挙げられます。これは、元々制作に時間のかかる体制をとっている上に(緻密な背景の作画や、牌譜を全面的にひとりで考えている点など)、さらにコミックス化するに際して大量の加筆・修正を行う作者のこだわりによるところも大きいようです。しかし、総じて見ればコンスタントに連載が続いていることも事実であり、加筆・修正で作品のクオリティが大きく上昇していることを考えれば、これも致命的な欠点と言えるほどではないでしょう。

 そして、2009年に達成されたTVアニメも、非常な良作となっており、これで原作の人気はさらに高まりました。アニメのスタッフはGONZOで前期に「ストライクウィッチーズ」で一世を風靡した制作陣であり、当初から期待は高かったのですが、実際に始まってみると予想以上に原作に忠実な内容となっていて、「ここまでよく原作を再現するな」と感心するような出来となっていました。しかも、ペースの遅い原作にアニメの展開が追いつく形となり、ちょうど原作の連載の直後にアニメが放映されるという状態となって、原作・アニメ共に大いに盛り上がったのです。これほどのアニメはそう多くはありません。このアニメと同時期の作品として、「けいおん!」のアニメも大きな人気を獲得しましたが、この「咲」もそれに匹敵する人気となり、この時期のアニメとしては最高の盛り上がりを見せました。これで麻雀を始める視聴者も多数いたようで、思わぬところで大きな影響が出る形にもなったようです。

 そして、盛況を博したアニメが終了した今でも、原作の方はまだまだ健在であり、ひとつのクライマックスだった県予選団体戦を終了し、さらなる次のストーリーが待望される状態です。ヤングガンガンでは、第二期のアニメが放映されることも珍しくないですし、次のそんな展開に向けて、まだまだこれからも期待できる作品となっていると言えるでしょう。


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