<魔法陣グルグル>

2001・11・7

 ガンガン10年の歴史の代表作、「魔法陣グルグル」。元々96〜97年の時点でガンガンの世代交代は完了し、初期の作品はほぼなくなっていたんですが、それ以降わずかに残っていた「ハーメル」「パッパラ」も終了し、ついにこの「グルグル」が最後に残る存在となりました。
 この作品は過去二回もアニメ化され、今でも単行本発売のたびに圧倒的な売れ行きを示し、外部の人(*注)に対する知名度も抜群、とまさにガンガンの看板といってもいいでしょう。2回目のアニメも終了し、以前ほど圧倒的な勢いはありませんが、安定した面白さは続いています。

(*注)外部の人
 わたしは普段エニックスを読まない人をこう表現します。

 グルグルの面白さは何といっても圧倒的なギャグです。ゲーム、特にRPGのお約束をパロったギャグが非常に面白く、ゲームを知っている人ほど楽しめるようになっています。そして普通ギャグというのは読者の感性に依存する部分が大きく、笑えない人にはまるで笑えない作品が多い中、このグルグルのギャグは割と万人向けといえるのではないでしょうか。パロディというのは安定して内容が理解できますから。そしてグルグルの場合そのパロディが巧みです。ゲームを知らなくても十分笑えるが、しかし元ネタのゲームを知っている人ほどさらに笑えるつくりになっている。まあ、今時ゲームを全くやらない人というのもいないでしょうから、この方向性は大成功だったといえます。
 あ、別にゲームのパロディだけではないですよ。どのギャグも安定して万人の笑いがとれる。特定の人間にピンポイントでヒットさせるマニアックなギャグマンガが多い中、よく健闘していると思います。

 グルグルのもうひとつの魅力は独特の世界観です。ファンタジックな世界を独特の感性で構築しています。建物やアイテムのデザインなどに特に衛藤氏の感性が出ていて実に良い感じです。RPGをパロった世界が元ネタでありながら、それを元に独自の世界を作り上げている。ありきたりなファンタジーの二番煎じになっていないところはさすがです。

 あとは・・・うーんキャラクターかなあ。主人公であるニケとククリが二人とも立っていたのがよかった。このふたりの掛け合いだけでギャグの面白さが保証されているようなものですから。そしてそれ以上にキタキタおやじだなあ(笑)。この強烈なキャラクターは後にも先にも存在しないだろう。


 というわけで今だ安定して楽しめることは確かなんですが、やはり以前に比べると勢いは落ちてますね。別にアニメが終わったからというわけでもなく、やはり原作のストーリー自体の勢いが落ちている。単行本でまとめて読むと面白いですが、雑誌連載の勢いが以前ほどではない。このあたりで再加速の必要があるとは思います。


2003・12・22

<連載終了にあたって>
 まあ面白いには面白かったが、最後の数年・・・月2回刊が終了した98年以降は連載のペースが落ち、ギャグの面白さも以前ほどでなく、勢いを完全に失ったままで終了した感が強い。その点がかなり残念であります。


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