<ハイパーレストラン>

2001・11・15

 レストランを舞台にした変態ギャグマンガ。

 いままで料理をテーマにしたマンガはたくさんありましたが、レストラン(の仕事や経営)をテーマにしたマンガというのは初めてではないでしょうか? 内容的にも作者がレストランでバイトをした体験談がうまく生かされ、ギャグマンガながら考えさせられる部分も多いです。

 とはいえ、基本的には変態ギャグマンガです。作者のたかなし霧香氏自身が変態ということもあって(笑)、この変態度は既存のいかなるギャグマンガをも押しのけてトップレベル。いや、さすが本物の変態は話が違う(一応誉めてます)。なにしろ店長がモモンガに変身して空を飛び回るようなマンガなんで、まともなレストラン経営マンガを期待するほうが間違っています。

 しかし、先ほど言ったように、このマンガには考えさせられるところも多い。基本的には変態ギャグでも、肝心なところではレストランの仕事のあり方や、客とのふれあいを描くシーンもあり、実はかなりためになる(本当)。この全く違う2つの要素が自然にミックスされているところが面白い。

 ストーリーは、自称「レストランを救う男」林田ベランメルジェ(変態)がウェイトレスのメルルーサ(一般人)を引き連れてレストランを救う旅を続けるというもの。林田の変態的行動にメルルーサがつっこみをいれるのがギャグの基本スタイル。レストランの壊滅をもくろむ悪の組織「レストランキラーズ」(構成員はほぼ変態)との変態バトルがほぼ毎回メインになります。最近では旅をやめて林田みずから「ハイパーレストラン」という究極のレストランを経営する話になっています。(でも基本スタイルは同じです。)

 絵柄的にはいかにもギャグっぽいスタイル。これといった特徴はないですが、登場人物の変態ぶりは徹底的なまでに表現されているので文句なし。


 さて、このマンガはエニックス全体のマンガの中でもかなり一般性が高く、おすすめのマンガです。一般性が高いというのは、すなわち普段エニックスを読まない外部の人間の評価も高いということ。ギャグマンガということで気軽に読めるのと、それ以上に「レストランのあり方」というかなり現実的なモチーフを扱っているのが一般的な評価の高い理由だと思います。エニックス作品にはファンタジー系のマンガが多く、割と人を選ぶようですが、このマンガならレストランという現実的なモチーフということで誰でもとっつきやすいのでしょう。と、いうわけでこのマンガは外部の人間をエニックスに引き込むのに使えます(笑)。マジでおすすめ。


2002・5・15

<連載終了にあたって>
 とくに問題なく、きれいに終わることが出来た作品でした。途中掲載誌がギャグ王からWINGに変わり、連載ペースさえ変わりながらも作品の質が落ちることはほぼなく、理想的な連載だったといってよいと思います。
 今のWINGでこれが抜けるのは少々寂しくはありますが、まあエニックスのいいところは無駄に連載を引きずらないところなんで、これは仕方ないでしょう。たかなし先生の次回作に期待したいところです。


「連載終了・移転作品」にもどります
トップにもどります