<最近のシューティングについて>

2002・2・15

 最近、ゲームセンターで「ギガウイング2」「式神の城」「斑鳩」とシューティングをプレイしてきてちょっと思うところがあったので書きます。

 ゲームセンターが下火になってきて長いですが、縦スクロールのシューティングに関してはどうにかこうにか志のあるメーカーによって存続している状況です。
 上に挙げた3つの作品についても、ただ単に「適当にオーソドックスな縦シューを作りました」というようなおざなりな作りではなく、それぞれ明確なコンセプトを持ったデザインになっていて、個人的には非常に好感が持てます。

 でも、一点気になるのは「稼ぎ要素」ね。
 もともとシューティングを始めとするアーケードゲームには最初期の頃から「ハイスコア」という要素があり、このハイスコアがプレイヤーのうまさを推し量る指標になっていました。「高いスコアを出せる=そのゲームがうまい」となるわけです。
 ところが最近ではこの「スコアを稼ぐ」という要素が単にゲームのうまさをはかる指標ではなく、最初から「いかにスコアを稼がせるか」というゲームデザインの中心ともいえる存在になっている。このあたりにどうも違和感を覚えるのです。

 まずどうにも不満なのが、「スコアを稼ぐプレイとクリアを優先するプレイがまったく異なる」ということ。
 先ほど「ハイスコアがプレイヤーのうまさをはかる指標」と書きましたが、実はプレイヤーのうまさの指標をはかるものとして、もうひとつ非常に重要なものがあります。それは「どこまで先に進めるか」あるいは「そのゲームをクリアできるか」ということ。つまり、「先の面やステージにいける人ほどうまい」「ゲームをクリアできる人はクリアできない人よりうまい」ということです。
 そして、これはわたしの個人的な意見ですが、ハイスコアというのはゲームクリアの延長線上にあるものです。少しでも先に進みたいと思って頑張ってプレイして、ついにゲームをクリアして、それでもまだ楽しみたい、ならば次はすこしでも高いスコアがとれるように頑張ろう、というわけです。
 したがって、スコアを稼ぐプレイとクリアを目指すプレイが全く異なるというのは、どうにもこうにも違和感を覚えてしまう。同じゲームの中にふたつの遊び方があるような感じでしょうか。そもそもクリアを目指すプレイを心がければ自然とスコアも伸びていくというのが感覚的に素直なゲームデザインのはず。それが、稼ぎようによっては1面、2面だけでクリアに相当するような稼ぎが可能というのはどうにもゆがんでいるのではないか。

 もちろん、これに関しては「稼ぎたいプレイヤーだけ稼げばよい」「稼ぎプレイとクリア優先プレイと、人によってプレイ方針を選べばいい」「稼ぎプレイを極めつつ、クリアも出来る人が最終的にうまいプレイヤーなんだ」という反論もあるでしょう。しかし、この点でもうひとつ、これまた非常に大きな不満があります。
 それは「稼がないと全然面白くない」ということ。つまり、クリア優先でプレイしても、退屈でシューティング本来の面白さが見えてこないのです。上記のゲームに関しては「斑鳩」はクリア優先プレイでもかなり楽しめましたが、「ギガウイング2」「式神の城」は全然面白くない。簡単すぎるというか、非常に退屈というか、一言でいえば「シューティング本来の弾よけや撃ちこみの楽しさが味わえない」という点に尽きる。
 それともうひとつ、これらのゲームをクリア優先でプレイしても、シューティングの技術の上達につながらないんですよね。「ギガウイング2」なんかはクリアだけなら簡単な部類のゲームで、その意味では初心者向きともいえます。しかし初心者がシューティング技術を向上させることができないのでは、真に初心者向きとはいえないでしょう。

 さてこういう視点で論ずると、上記のゲームに対してどうしても批判的な評価を下してしまうのですが、実際のところわたしはこれらのゲームが必ずしも悪いとは思っていません。「稼ぎプレイ」を前提とすればどれも厳密なパターン化を要求される、非常に戦略性・ゲーム性の高いものです。
 ただ問題なのは、どうにもこうにも一般向きのゲームには思えないこと。「撃って、よける」というシンプルなデザインで少しでも先に進む、というシューティング本来の面白さが普通にプレイしていてはほとんど味わえない。非常に間口の狭い、マニア指向のゲームといえます。
 そして、今のゲームセンターにこのようなシューティングしかないというのが最大の問題です。このようなマニアックな稼ぎプレイ重視のゲームがあってもいいんですが、それと同時に普通のシューティングの存在というのも必要ではないでしょうか。要するに、これらのゲームに並んで一般向けのシューティング作品が2,3作ほど並んでいれば文句は言いません。「一般向けのシューティングがあって、稼ぎプレイヤー向け、マニア向けのシューティングもある」という状態なら別に問題ないと思います。


 でもまあ、結局のところ今のシューティング自体が既にマニアのものとなっているのでしょう。稼ぎプレイ重視のマニア向けのゲームしか出てこないという時点でね。それにしてもRPGの難易度は死ぬほど下がってライトユーザー向けのゲームばっかりなのに、それに反比例してシューティングのマニア化が極限まで達しているのは何故なんでしょうか。不思議ですね。


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