<アーマード・コア>

2002・4・23

 3Dアクションの雄、フロム・ソフトウェアのキングスフィールドと並ぶ傑作3Dアクション。

 このゲームに関しては客観的なレビューの前に、個人的な思い入れがあるのでちょっと語らせてもらいます。
 わたしはロボットもの自体にはさほど深い思い入れはないんですが(ロボットアニメもほとんど見てない)、しかしロボットものでよくみられる「大都市を駆け抜け、ビルの合間を飛び回るバトルアクションシーン」には大いに惹かれるものがありました。この迫力あふれるアクションがゲームで出来れば最高だな、と思っていたのです。
 そしてゲームが3Dポリゴンの時代になって、ようやくこれが実現されるのかと思っていたんですが、しばらくの間どういうわけかこれといったゲームが出なかったのです。最初期のロボット3Dものとなるとどうしても「バーチャロン」シリーズが思い浮かびますが、これはあくまで「対戦」ものでしかなかった。確かに戦いのステージは3D空間ですが、あくまで対戦がメインなので、シチュエーション的には単なる対戦のためのスペースでしかなかった。これが個人的にかなり不満で、当時のゲーセン仲間のCくんと
「3Dの空間をもっと自由に動ける、自由度の高いアクションゲームは出てこないのか。」
とよく話していたものです。
 しかし、しばらくしてついに、この「アーマード・コア」が登場します。このゲームは先ほど述べた「自由度の高い3Dアクション」の要素を完全に満たしていました。まずなんといってもさまざまなシチュエーションで任務をこなす「ミッション」これが素晴らしい。ミッションの舞台も都市だけでなく、基地内・荒野・雪上・水上、果てはアリの巣や宇宙ステーションまで多種多様。このシチュエーションで複数の敵ロボットとバトルアクションができる、というだけで最高ですな。もちろん対戦に関しても問題なく、実に様々なシチュエーションで対戦ができる。これこそ待ってましたというゲームでした。


 さて、個人的な思い入れはともかく、客観的に見てもこのゲームはアクションゲームとして実に完成度が高い。特に気に入ったのがプレイヤーが1から操作を覚えなければならないという点。エアガイツなんかもそうなんですが、このように何も分からないところから、操作をひとつひとつ覚えていくゲームというのは、できるようになったときの達成感が違います。最初は何ひとつ満足に動かせなかったのが、やりこんでいくうちにひとつひとつの操作を覚えていき、いつのまにか自在に動かせるようになっている。これはもう達成感を通り越して快感ですらあります。
 同じことはパーツの選択にもいえます。パーツを組み合わせて自分だけのロボットを作る、というのはアーマードコア最大のフィーチャーですが、最初からパーツごとの性能をすべて理解出来る人はそう多くないでしょう。これも最初のうちは試行錯誤していろいろなパーツを試していき、それを繰り返していくうちにいつのまにかパーツに関する知識が身について、適切なパーツ選びができるようになる。プレイヤー自身がうまくなっていくことを強く実感できるゲームなのです。

 そして、何といってもこのシリーズは1人プレイの中心である「ミッション」がゲーム的によく出来ている。1つのミッションが短時間で終わるために気軽にプレイできるうえ、ミッションで得られる報酬から消費した弾薬費や機体の修理費が指し引かれるというシステムのため、「より効率よくミッションクリアを目指す」という面白さがそこにある。ミッションの内容も多岐にわたり。単純に敵を倒すミッションだけでなく、敵地に潜入して目的の達成を目指す潜入ミッション、建物や乗り物を敵の攻撃から守る護衛ミッションと、様々なゲーム性が楽しめる。潜入型のミッションなら敵の撃破と同時にマップの構造を把握することが要求されるし、護衛型ならいかに敵の攻撃をそらすかというパターン作りが必要になる。単純なゲーム性の繰り返しにならないところが実にいいです。

 もちろん対戦の面白さも文句なし。知識優先の最近の格闘ゲームと違い、このゲームは駆け引きの楽しみが大きい。もっとも対戦となると1人プレイ以上の操作技術と細かいテクニックも必要なのでさすがにマニアックな感は否めませんが。

 とはいえ、このゲームは決して必要以上にマニアックなゲームではないと思います。とにかくこのゲームは難易度が高いというイメージがやたら強いですが(このゲームに限らず、フロム・ソフトウェアのゲーム全般がそんな感じですが)、決して理不尽な難易度のゲームではない。ゲームを覚えるまでのとっつきがやや厳しいだけで、実際には万人が楽しめるゲーム性があります。ロボットものに興味がないとか難易度が高いとか言わずに一度やってみませう。


2002・7・14

 さて、ここからは各シリーズ別の考察を追加します。

<アーマード・コア(1)>
 何はなくとも第一作。
 今となってはアリーナが無いのは寂しいが、充実した数のミッション攻略だけで十分楽しめる。第一作だけあって難易度も低く、やはりこの作品からシリーズに入っていくのがいいと思う(今なら1800円で買えるし)。ただ、どういうわけか最後のミッションだけやたら難しいのが謎。


<アーマード・コア プロジェクトファンタズマ>
 純粋な新作というより、前作アーマード・コアの追加ディスクのようなソフト。
 何といってもアリーナの追加が最大の売り。アリーナとは敵ACと1対1で闘う、格闘ゲームでいうCPU戦に当たるモードだが、50体もの対戦相手と闘えるボリュームはやり応え十分。以後、このアリーナがミッションと並ぶシリーズの核となっていく。
 ミッションも明確なストーリーラインが提示されており、このストーリー自体は結構面白かったのだが、いかんせんミッション数が少なく、ボリューム不足だったのが残念。アリーナとはまるで関係がなかったのもちょっと。


<アーマード・コア マスターオブアリーナ>
 さらなる追加ディスク。
 前作でのアリーナの人気を受けて、この作品ではアリーナが大幅にパワーアップ。前作と違い、ミッションとアリーナでリンクしながら進むストーリーが特徴的。さらにストーリー以外でも追加で多くのアリーナが収録され、アリーナ好きなら長く楽しめる。
 その反面、ある程度高度な技術を要求するアリーナがメインとあって、初心者には厳しい。アーマード・コアの経験者向きのソフトといえる。


<アーマード・コア2>
 ハードをPS2に移しての第一作。
 PS2ということでグラフィックの強化に加え、システム面でも新しい要素がいくつか追加された。とはいえ、基本システムはあまり変わっていない。全体的にはミッション+アリーナでプロジェクトファンタズマの構成に近い。
 今はPS2が全盛ということで、この作品あたりから始めるのも妥当なところだが、アーマード・コア(1)に比べてやや難易度が高いのが難点か。全体的なゲーム構成(ミッション+アリーナ)はこの作品で完成された趣があり、一旦ゲームに慣れれば文句なくおすすめできる。


<アーマード・コア2 アナザーエイジ>
 アーマード・コア2の追加ミッションディスクのようなソフト。
 総数100に及ぶ膨大な量のミッションが特徴的。その代わりアリーナはない。
 難易度が高い、とよく言われるが、すべてのミッションの難易度が高いのではなく、「一部にやたら難しいミッションがある」。
 特に敵ACと闘うアリーナタイプのミッションが非常に難しい。かなりアリーナ慣れしていないと厳しい。全体的に中級・上級者向けの作品といえるため、初心者にはおすすめできません。


<アーマード・コア3>
 前作までの不満点を解消し、さらにいくつかの新システムが追加された最新作。
 とはいえ基本部分は変わっておらず、前作アナザーエイジのような高い難易度でもないため、今回は初心者にもおすすめできます。とはいえ「2」と比べてそう簡単になっているわけでもないので(中終盤のミッションの難易度はやはり高い)、このあたりのとっつきにくさはもう諦めていただく(笑)。
 不満点は結構解消されているが、完全になくなったわけではない。ガレージ内にショップが入って使いやすくなったと思いきや、相変わらず不便である。
 アセンブル画面に戻らないとパーツが売れないのと、なによりショップのパーツと今持っているパーツの比較が出来ないのがあまりに不便。つまりですね、一画面でパーツの売買が出来ればいいわけですよ。こんな風に↓

     (パーツ名)
 ○ CCM−00−STO
    MCM−MX/002
    CCL−01−NER
 ○ MCL−SS/ORCA
    CCH−OV−IKS
 (つまり、買ったパーツの横にまるなり何なりの印がつく)

 この画面で例えば○ボタンで購入、□ボタンで売却とかできればよい。いちいちアセンブルに戻る必要はなく、パーツの比較も簡単。次回作では是非こうしてもらいたい。


<2002・2・3追記>

<アーマード・コア3 サイレントライン>
 アーマード・コア3の続編。アナザーエイジと違い、ちゃんとミッションとアリーナが両方とも完備されている。従来の本編追加的なシリーズと違い、これ単独でも楽しめるボリュームがあります。

 とはいえ、今回はミッションの難易度がやたらと高い。アナザーエイジよりはまだましかもしれないが、それにしても相当なもの。しかもミッション総数が少ない分、難易度の密度が上がっていて、後半になると毎回のように難関ミッションが押し寄せる。
 ていうか、相変わらずミッションで出てくる敵AC戦がきつい。しかも今回はやたらAC戦が多い。もう2回に1回はACとやりあってたような気がする。初心者には到底おすすめできません。おとなしく前作からスタートしましょう。

 それと、今回はすべてのミッションに特定の条件を満たすともらえる隠しパーツが用意されているんですが、これを取るのがまたきつい。というか、条件自体がそもそもわからない。なぜこのような重要な情報をプレイヤーに教えないのか。攻略本を買えという資本主義戦術か?
 しかも条件が分かったからといってそう簡単に達成できるほど甘くない。完璧に厳密なパターンを作って攻略する必要がある。これならばもしかするとアナザーエイジの方が簡単だったのでは・・・とすら思える。

 それと、このゲームは前作AC3と基本的にシステムが同じなので、別に不満点が解消されているわけではない。相変わらずショップでパーツが売れないし、持っているパーツとの比較もできない。ロード時間が長いのもだんだんストレスがたまってくる。今回はミッションを何度もやり直してパターンを作る攻略が従来以上に必要なだけになおさらである。

 このゲームを極めるにはかなりの根気が必要になるだろう。


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