<ギルティギアゼクス>

2002・2・7

 「いまさら」と言う感じですがこのゲームは紹介しないわけにはいきません。
 ジャンルでいえば2Dの対戦格闘です。前作「ギルティギア」はPSで発売されたこともあって「知る人ぞ知る」名作でしたが、今作はアーケードでリリースされて一気に大ブレイク。今作の人気に引きずられる形で前作まで一時期品薄状態に陥ったというすごいゲームです(笑)。

 わたしは、なんのかんのいってスト2以来10年2D格闘をやり続けてきましたが、このゲームが間違いなく一番面白いです。明らかに従来の格闘ゲームとは一線を画している。その意味では「10年に一度の傑作」といっていいでしょう。

 このゲームの良かった点。それは後述する「良くなかった点」で書くこと以外すべてなのです。つまり、このゲームがいまや2D格闘のスタンダードなのです。このゲームの完成度レベルがこれからの基本なのです。もはやカプコンやSNKの時代は終わったのです。これは格闘ゲームのグローバルスタンダードなのです。そうなのです。なのです。なのです。

 この「ギルティギア」シリーズは、過去の格闘ゲームの集大成的なシステムでありながら、それらが全体としてハイレベルでまとまっていることが最大の長所です。ただ単に「何でもできますよ」というのではなく、全体としてバランスよくひとつのゲームとして完成した「まとまり」がある。さらに今作ではこのコンセプトはそのままに、アーケードでの対戦プレイを意識してさらにバランスを考えた作りになっている。前作の破天荒ともいえる「なんでもあり」のゲーム性はさすがに薄れましたが、アーケードでの稼動を考えればこれは妥当な方向性といえるでしょう。

 演出面も申し分ないですね。とくにグラフィックは明らかに他の対戦格闘を凌駕していました。わたしは決してグラフィック重視のプレイヤーではありませんが、しかしこのようなアーケードの技術力の最先端を見せ付けられると素直に感動します。このゲームと同時期に発売された「KOF2000」「CAPCOM vs SNK」と比較してみてください。誰の目にも一目瞭然でしょう。


・良くなかった点
 しかし、どんなゲームにも欠点というものはありまして、このゲームにもちょっと見過ごせない問題があるような気がします。そしてこれは「ギルティギアゼクス」のみの問題ではなく、今の格闘ゲーム全般の問題なのです。
 その問題とはすなわち「暗記ゲームであること」です。「暗記ゲーム」ですよ、暗記ゲーム。「覚えゲーム」ではありません。「暗記ゲー」と「覚えゲー」は違います。どう違うかって?
 このゲームはとにかく連続技・連係技を暗記していなければ話になりません。ゲームを始める段階で覚えなければならないことが多すぎるのです。基本的な連続技・連係技に始まり、さらに高度で複雑な連続技・連係技に発展し、最終的にはそれらすべてを組み込んだフローチャートを徹底的に頭に叩き込み、それを冷徹に実行する。対戦の駆け引きを楽しむ前に覚えるべき知識が多すぎるのです。完全に初心者無用のゲームですね。
 実際のところ、このゲームは、「なんでもありの集大成」のコンセプトを進めすぎて、ちょっと(かなり)システムが複雑になりすぎた感がある。前作でもやりこめば相当複雑なこともできたんですが、しかしそれらはあくまで「自己満足」で実際には最低限の連係・連続技だけでも十分楽しめるものでした。しかし今作「ゼクス」ではそれら複雑なシステムも駆使しなければまるで戦えない。
 わたしにはそういった複雑な知識を覚えること自体がたまらなく辛いんですよ。なんで数学の公式を暗記するような真似をしなければならないのか。ゲームの進行に沿って少しずつパターンを覚える「覚えゲー」はわたしは好きですが、いきなり「これだけまず覚えろ」という「暗記ゲー」は勘弁していただきたい。
 手が忙しいっていうのもいやですね。多段連続技なんか一秒間にどれだけボタンを押せばいいんだ。わけわかんないよ。他のジャンル・・・シューティングやアクションでここまで手が忙しいゲームって存在するか? あるいはRPGやシミュレーションではどうかな?
 まあ今の格闘ゲーマーはマニア化が進んでますから、そういう方々は何とも思わないのかも知れません。これ以上のことは「格闘ゲーム・連続技不要論」でもっと深く語ってますのでそちらを参照してください。結局「ギルティギアゼクス」も今どきの格闘ゲームということですね。


 まあ、でもこのことを除けば「ゼクス」は非常に面白いゲームです。それにひとりでマイペースでやる分には複雑な連続技とか覚える必要はないですし。まさに今の2D格闘のスタンダード。これなくしては今のアーケードは語れない。しかもこれが前作同様、完全に新興のメーカー・開発者でデザインされたというのも非常に大きいのです。まだまだゲーム業界も捨てたものではない、ということです。


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