<グラディウス>

2001・10・13

 長い間懸案になっていたPSのデラックスパックの購入を果たしたので、いまさらながらレビューを立ち上げてみました。いや、家の近くではどこにも売ってないんですよ。マジックの日本選手権で東京に行ったときに秋葉原のラオックスで見つけた次第。

・横スクロールシューティングの原点?
 もともとスクロールを横にしたところで縦にしたところでゲーム性に変化があるとは思えないんですが、しかし現存する縦シューと横シューを見る限り明らかにゲームの方向性が違うのもまた事実。すなわち、

 結局「地形」があるかないかがゲーム性の上で大きな隔たりを生んでいます。そしてこの「地形」によるパターン作りをゲーム性の上で最も重要視した最初の作品、これが「グラディウス」であり、その意味ではやはりこの「グラディウス」(とそれに至るコナミの初期作品)が横スクロールシューティングの方向性を決定づけた原点ともいえる作品なのかなあ、と思います。

・パターンを作って先に進むゲーム性
 とにかくこの「グラディウス」はステージごとに厳密なパターンを作って攻略していくのが楽しいゲームであるといえます。出てくる敵に臨機応変に対応していく「ゼビウス」とは対照的なゲーム性です。同じ「シューティング」でもここまでゲーム性が違うというのは驚きです。地形だけでなく、敵の出現パターンも完全に固定なため、これら地形や敵のパターンをまず覚えて、それに対応するパターンを作り出していく。そして一旦パターンを作り出したら後はそれを忠実になぞっていく。典型的な「覚えゲー」といえるでしょう。
 このような「覚えゲー」的なゲーム性に関してはどんなゲームでも賛否ありますが、わたしはこれはこれでひとつのゲームとしてはありかな、と思います。いや、別にいいじゃないですか。自分なりにパターンを作っていく楽しみは何者にも替えがたいと思います。

 それに、グラディウスは何から何までパターンゲームというわけでもありません。序盤のステージでは難易度も低く割と簡単に抜けられる上、中盤以降も意外にアドリブで抜けられる簡単な局面は多い。そこまで徹底的にパターン化しなくてもある程度はアドリブで抜けられる余地は残っているわけです。

・独特なパワーアップシステム
 しかし、このグラディウスにはそのパターンゲーム化をさらに推進する独特のパワーアップシステムがあります。一応このグラディウスは元祖パワーアップシューティングの扱いを受けていますが、そのシステムは独特です。一定の敵を倒すと出現するカプセルを手にいれ、そのカプセルの個数に応じてパワーアップの種類が決まる、というような感じですが、一見して自由度が高くみえるこのシステムが、実はゲームのパターン化に拍車をかけています。手に入るカプセルの個数は完全固定なため、効率的なパワーアップの順番を考えていかに計画だてて自機をパワーアップさせるか考えないといけません。もちろんカプセルを出す敵の出現パターンも完全固定だから、つまりは敵をもらさず倒してカプセルを回収する厳密なパターンをも考える必要があります。
 このパターン化の最たるものがいわゆる「復活パターン」の作成でしょう。ゲーム途中で死ぬとパワーアップなしの初期状態からのスタートとなるため、激しい敵の攻撃の中でいかにパワーアップし直すかを考えなければなりません。これが場所によっては至難を極めるため、できれば死ぬことなく先に進めることができればそれに越したことはない。つまり、単に復活のパターン化が難しいだけでなく、それを避けるために絶対に死なないようにさらに厳密なパターンを構築する必要がある。二重の意味で厳密なパターン化が必要なのです。

・今でも通用する世界観とビジュアル
 さて、このような横シューには、今説明した「パターン化重視のゲーム性」に加えてもうひとつ大きな特徴があります。それは、「世界観」の魅力を全面に押し出したものが多いということ。ここでもやはり「地形」の存在が大きいんですね。地形のない縦シューだと敵と背景だけで世界観を表示しなければなりませんが、横シューの場合地形という形でよりダイレクトに世界背景を表示できる。これが大きい。特にこの「グラディウス」の場合、ステージごとにがらりとイメージがかわるのが特徴です。毎ステージごとに新鮮な感覚でプレイできる上、クリアしないうちはこの先どんなステージが待っているのかそれを楽しみにしつつプレイできます。
 さらには、このゲームがパターンゲームであるという点も大きい。パターンが決まってくるということは毎回同じ世界を見せられるわけで、世界のイメージがその分確立しやすい。やはり横シューというのは世界観を魅せるには適したジャンルなのかもしれません。
 また、この「グラディウス」の世界観そのものも非常にいい。宇宙を舞台にしたSFといった感じですが、メカやロボットが全面に出てくる世界ではありません。むしろ宇宙の神秘的なイメージを全面に押し出した方向性で、透明感があり非常に美しい。このビジュアルは21世紀に入った今でもなお通用すると思います。

・やはり横スクロールシューティングの方向性を決めた一品
 こう考えるとやはりこのゲームは横シューの原点と言ってもいいのかな、と思います。パターン化重視のゲーム性に加えて、世界観に力を入れたスタイル。このふたつがのちの同系のゲームの方向性を決定づけたといってもいいでしょう。
 しかし、のちのゲームと比較しても「グラディウス」のパターン化ゲームの極地といえるゲーム性と圧倒的な世界のイメージは際立ちます。今でもグラディウスほど復活が難しいゲームは多くはありません。そして今だに通用するであろう高いセンスのビジュアルに支えられた独特の世界観。これが21世紀になった今でも「グラディウス」が横シューの代表作とされる最大の理由でしょう。


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