<ギルティギア>

2001・9・26

 ジャンルでいえば2Dの対戦格闘ゲームです。発売元はアークシステムワークス。
 98年の5月、プレイステーションで発売された当時はほとんど話題になりませんでしたが、数ヶ月もたたないうちにゲーマーの間では「面白い格闘ゲームがある」と口コミで知れるようになり、そのうちゲームセンターで大会が開かれるまでになります。
 はっきり言いましょう。このゲーム、カプコンやSNKの対戦格闘よりはるかに面白いです。プレイステーションはもちろん、アーケードの対戦格闘をも凌駕していました。

・基本部分の作りこみがほぼ完璧
 「ギルティギア」のいいところはまず何よりも「操作性・当たり判定・爽快感」といった格闘ゲームにおいて基本ともいえる部分が徹底的に作りこまれていることです。これほどキャラクターを自由自在に動かせる操作性はなかなか存在しません。当たり判定もグラフィック自体がぼやけているので一見わかりにくいですが、実際にはほぼ完璧。そして何と言っても爽快感が素晴らしい。特に連続技の爽快感は最高レベルといっていいでしょう。トレーニングモードだけで何時間でもスルメのようにプレイしてしまう(笑)。
 とにかく、「操作していて楽しい」というのがこのゲームをプレイした第一印象です。操作自体がほかのどの格闘ゲームよりも楽しいんですよ。買ってから30分ほどプレイして「これはいける」と思いました。

・卓越したシステム
 まあ、爽快感ばかりあっても肝心のゲーム性が劣っていては意味がないんですが、このゲームはそのシステムが素晴らしい。「今までの格闘ゲームの集大成」といった感じで、全体として非常にまとまっていて完成度がとても高い。 とにかくできることが多いのがいいですね。ざっと目に付くシステムを挙げてみても、

<移動系>
・前後ダッシュ
・ジャンプ&二段ジャンプ
・ハイジャンプ
・ダッシュジャンプ
・空中前後ダッシュ
<攻撃系>
・ガトリングコンビネーション(目押しコンボ)
・覚醒必殺技(超必殺技)
・チャージアタック(溜め必殺技)
・ダストアタック(打ち上げ技)+空中コンボ
・一撃必殺技
<防御系>
・空中ガード
・フォルトレスディフェンス(削りダメージ無効)
・デッドアングルアタック(ガードキャンセル)
・ダウン回避

といった感じ。ひとつひとつの要素は過去の格闘ゲームにみられるシステムであまり目新しさはないんですが、とにかく全体としてひとつのゲームにまとまっているのが素晴らしい。明らかに過去のゲームとは完成度で突き抜けていると感じました。
 とくに二段ジャンプ・ハイジャンプ・空中前後ダッシュを駆使した熱い空中戦は必見といえるでしょう。2D格闘でありながら画面全体を使った熱い攻防を楽しめます。

・作りこまれた世界観
 システムの完成度の高さに比例して、世界設定の作りこみもいい。格闘ゲームとは思えないほどストーリー・キャラクター・背景世界が作りこまれています。わたしは今のストーリーのない、キャラクターが集まって闘うだけの格闘ゲームは決して好きではありませんが、このゲームはとにかくストーリーがきちんと作られているのがよかった。どのキャラクターのエンディングも納得できますね。背景世界の作りこみもすさまじい。ここまでこだわった格闘ゲームはそうはありません。

・演出(グラフィック&サウンド)
 最後に演出面の作りこみもかなりのもの。グラフィックはとにかくド派手なエフェクトが必見。小パンチを当てただけで衝撃波が飛び散るありさま(笑)。
 そしてこのゲームは何といってもBGMが素晴らしい。今までわたしがプレイしてきたゲームのなかでも3本の指に入る質の高さです。生音で耳に突き刺さる豪快なヘヴィメタサウンドがたまらない。ヘヴィメタ好きならこのBGMを聴くためにソフトを買ってもいいでしょう。ゲームのイメージにも完全にフィットしており、世界観作りに多大な貢献をしています。

・バランス面での問題?
 と、まあこのようにシステム・世界観・演出とすべてにおいて圧倒的な作りこみが光るのですが、唯一問題があるとすればバランス面でしょうか。このゲームは対戦より前にアクションゲームとしての面白さを重視しており、反面対戦のバランスをあまり考えていないところがあります。問答無用の一撃必殺技はもちろん、それ以外にもわりと「なんでもあり」なところがあり(100%の完全なハメとか無限コンボとかいろいろいろいろ)、純粋に対戦での勝利のみを目指してプレイした場合すごいことになります。まあ、それがこのゲームの魅力のひとつでもあるんですが、しかし「格闘ゲームは対戦のバランスこそ重要」と考える人にはこのゲームは向かないかもしれません。技のフレーム数まで計算してバーチャとかプレイしている人は多分ダメでしょう(笑)。わたし自身はそこまで徹底的にシステムのみを目指してプレイするゲームよりもこういった遊び心があるゲームのほうが好きなんですが。ゲームを面白くするのはプレイヤーの遊び方次第だし。

・たった4人でつくった
 しかし、バランス上の問題を差し引いても、このゲームは絶対に面白いです。既存の格闘ゲームとは明らかなレベルの違いを感じます。しかし、本当にすごいのは、これだけの完成度のゲームをたった4人で作っていること。たった4人で企画・システム・プログラム・グラフィック・BGM等をすべてやり、ついには自分たちでキャラクターボイスまであてているありさま(笑)。デザイナーの熱意を真剣に感じますねー。実際、大手メーカーの製作した続編・移植・二番煎じが大半を占める今のゲーム業界で、たった4人で熱意をこめてつくったゲームが既存のどのゲームよりも面白いのを感じて、ゲーム業界もまだまだ捨てたものではないと思った・・・って何かオアシスロードと同じこといってますね(笑)。


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