<ガンスパイク>

2001・10・9

 2000年のアーケードゲームの中では最も面白かったゲームのひとつです。久々に登場した新感覚のアクションシューティング。
 このゲームは、カプコンと彩京の共同制作というのが目玉だったんですが、システム的には彩京のシューティング色が強いゲームです。彩京のシューティングゲームのひとつと捉えても構わないでしょう。

・基本はマーク&ショット
 このゲームは「アクションシューティング」ということで、敵を「遠距離から撃つ」というアクションと「近距離から殴る」というアクションの両方が楽しめるのが最大のポイントです。ただ、どちらにより比重が傾いているかというと、やはり基本が彩京のシューティングだけあって遠距離からのショット攻撃がゲームの中心となります。
 しかし、オーソドックスな彩京シューティングのように遠距離からどんどん弾を撃って気持ちよく敵を一掃していくゲームではありません。サーチボタンで一体の敵をマークして、マークした相手にショットを集中させて各個撃破していくのがゲームの基本です。敵の方向を向いてサーチボタンを押すと一体の敵をマークします(敵の上に照準が表示される)。あとはショットボタンを押しっぱなしにするだけでマークした敵にショット攻撃が集中する仕組みです。
 一旦マーク&ショットに入れば自分は動いてもOK。敵に攻撃を集中しつつ、フィールド上を自在に逃げ回ることが可能です。
 そしてこのゲームはこのマーク&ショットを覚えるだけでほとんどのザコ戦に対応できるのが最大の利点です。とくに序盤は難易度が低く、敵をマークして撃ちつつフィールド上をぐるぐる逃げ回るだけで簡単にクリアできます。マーク&ショットという新感覚のシューティングを楽しみつつ、初心者でも気軽にプレイできるゲーム性に仕上がっています。
 ボス戦も基本的には遠距離からのマーク&ショットです。攻撃手段をマーク&ショットにまかせて、あとはひたすらボスからの弾を避けることに専念できます。アクションシューティングでありながらシューティング的な避けの楽しみを存分に味わえる。このあたりのシューティングとしての基本システムがまずよくできています。

・爽快感の高いアクション
 一方、近距離で敵を殴るアクションの方もよくできています。基本的に遠距離からのマーク&ショットで対応できるゲームですが、このショットは攻撃力が低いため、できれば攻撃力の高い近距離のアクションを併用したいところです。特にボス戦ではいかにボスの攻撃パターンを覚えて威力の高い近距離攻撃を当て、早期に決着をつけるかがゲーム性の焦点といえます。また、単純なアタック以外にもボタンの組み合わせで出せる「ヘビーアタック」や「ヘビーショット」などの特殊攻撃もあり、使い分けに高い戦略性が要求されます。このあたりはややマニアックですが、つまり基本のマーク&ショットは初心者でも簡単に出来て、さらなる上級者へのステップとしてこれらのアクションが用意されていると考えるべきでしょう。

・スピーディーな面構成
 そしてこのゲームの爽快感をさらに増しているのが短いステージの連続する面構成。もともと彩京のシューティングの特徴として「一面が短い」という点が挙げられるんですが、このゲームはその点を最も強調しています。とにかくボスまでがあっという間です。ザコ戦がここまで一瞬で終わるゲームというのもそうはないでしょう。全体のプレイ時間も短く、非常にスピーディーにゲームが進みます。
 この彩京シューティングの短い面構成に関しては「爽快でいい」という意見と「物足りない」という意見が混在して賛否両論ですが、このガンスパイクに関しては成功とみていいのではないでしょうか。とにかく気持ちよく撃ちつつ先に進めるゲーム性がかなり爽快です。(もっともここは人によってかなり意見が割れるでしょうが。)

・初心者でも気軽に楽しめる半面、厳しい点も。
 このように新感覚のゲームでありながら初心者でも気軽に楽しめるのがこのゲームの最大の長所なわけですが、反面中途半端に厳しい点もあり、意外につまずくプレイヤーが多いのが残念なところです。
 まず、このゲームが残機制でなくライフ制であること。いや、これ自体は別にいいんですが、問題は一度大きなダメージを食らったら取り返すのが非常に困難であること。各面ごとの回復アイテムの量は完全固定な上、ステージをクリアしても一切ライフは回復しない。そのため、一度ミスって大ダメージを受けるようなことがあると、取り返すのは非常に困難です。しかもザコにしろボスにしろ結構大ダメージを与える攻撃を皆持っているので、きちんと安全なパターンを作るまでは安定して先に進めない。実際、不慮のミスで大ダメージを受けまくってライフがジリ貧に陥ってゲームオーバー、というプレイヤーをよく見かけました。
 もうひとつの問題は、ランダムなステージ構成です。彩京のシューティングの例に漏れず、このゲームもステージの登場順がランダムで入れ替わる構成となっています。ここで厳しいのは、序盤のステージがランダムなのはともかく、中盤のステージもランダムであること。具体的には、全10面あるステージのうち、1〜4面と、5〜7面がランダム面になっています。序盤の1〜4面はまあいいんですが、中盤の5〜7面となるとステージ自体の難度も急激に上昇する上、ランダムで登場順が変わるため安定したパターンが組みにくく、序盤を抜けてきたプレイヤーにとって大きな「壁」となっています。ここを抜ければ後は意外に楽なんですが、実際にはこのあたりで力尽きるプレイヤーが多かったようです。
 あとは終盤があまりにも覚えゲーなとことか。8面以降は完全固定ですが、その内容はボス戦のオンパレードで、いちいちボスごとにパターンを覚えていかないと最後の最後でつまずきます。まあ、でも中盤を越えてここまでこれた人ならクリアは近いでしょうが。
 つまり、基本的には初心者にも優しい難度の低いゲームでありながら、要所要所で彩京シューティングらしいパターン作りを要求されるゲームなのです。それでも彩京の他のゲームに比べれば難度は低いんですが・・・。

・新感覚のアクションシューティングとして評価したい一品
 まあ実際のところ、全面クリアを目指すとなると初心者には少々難しいんですが、それでもこのゲームは新感覚でありながら初心者でも取り組めるゲームとして多いに評価したいです。とにかく今のアーケードゲームは滅亡寸前でして、その中でこのような新しいタイプのビデオゲームがリリースされたというのは非常にありがたい。しかも作ったのはシューティングを作れば世界一の彩京ですから、完成度は文句なしです。ゲームとしての新しさと完成度を兼ね備えた久々のゲームでした。


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