<塊魂>

2004・5・8

 塊(カタマリ)を転がしてモノを巻き込み、ひたすら大きくしていくゲームです。シンプルなゲームですが、これが非常に面白い。理由は以下の通り。

 まずなんといってもカタマリを転がすこと自体が非常に楽しい。操作系もすこぶる良好で、アクションゲームとして素晴らしい出来栄えです。そこらじゅうに転がっているモノを手当たり次第に巻き込んでカタマリを大きくするのですが、大きくなればなるほど爽快感も急上昇。プレイをやめられなくなるほどの魅力があります。

 そして、これだけシンプルなゲームでありながら、ゲームとしての攻略性も高い。カタマリが小さいうちは小さいモノしか巻き込めないが、大きくなれば大きいモノも巻き込めるという極めてシンプルなルールが優れた攻略性を生み出しています。プレイを始めたばかりの頃は、手当たり次第にそこらじゅうのモノを巻き込むだけですが、ある程度コツがわかってくれば、小さいモノから大きいモノへと攻略ルート(パターン)を作って効率よく大きくしていけるようになります。この辺りのゲーム性が素晴らしい。
 このゲーム、クリアまでの難易度は低く、それこそほとんどの面を一発クリアできるほどで、クリアだけなら戦略性はさほどありません。しかし、少しでも大きなカタマリを限られた時間の中で作ることを目指せば、非常に高度なパターン作りの面白さが味わえます。この「より大きな数値を目指す」というプレイは、いわばハイスコアを目指すスコアアタックの要素であり、実にゲーム的な楽しさです。シューティングのスコアアタックが好きな人なら、このゲームの面白さはおのずと分かるはずです。

 このように、ゲームとして非常に優れていますが、同時に演出面の面白さも見逃せません。
 まずはこのシュールな世界観。どっかの朝の子供番組のようなシュールさは、この手のノリが好きな人にはたまらないでしょう(苦手な人はダメでしょうが)。主人公の王子の父親である王様(コスモ大王)の毒の効いたセリフがいちいち面白い。
 そして、このゲームはなんといってもBGMが素晴らしい。ここまでシュールな世界観に合った音楽というのも中々ない。しかもやたら耳に残るのです。この音楽を聴くだけでもゲームを買う意味があるというものです。
 そして、これだけシュールなゲームでありながら、「星空を復活させる」というロマンティックな設定で、エンディングは中々の感動もの。最後まで手抜かりはありませんでした。

 非常に欠点の少ないタイプのゲームですが、あえていうなら一部視点が非常に見づらい時があること。壁を背にして立つと何も見えない。壁に透過効果をつければ完璧でした。


 このゲームは、おそらく今年最高のゲームのひとつになるでしょう。いかにもナムコらしいゲームです。昔のナムコにはこのようなゲームがとても多かったし、最近でも「ミスタードリラー」や「もじぴったん」などのシンプルで優れたゲームが登場しています。これからもこのようなゲーム作りにチャレンジしていただきたいものです。


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