<東京魔人学園剣風帖>

2002・4・5

 このゲームが発売されたのは1998年なんですねえ。「いまさら」という気もしますが、続編の「外法帖」もめでたく発売されたことだし、やはりこのゲームははずせないということでいろいろと書いてみます。

 このゲームは発売当時かなり話題になりまして、「アドべンチャーとシミュレーションとRPGと、これらの要素が高いレベルで融合している」とか絶賛されたりしましたが、わたしに言わせればそんな大げさなものではなく(笑)、実際には「伝奇ノベル+マップ式戦闘」といった感じのゲームだと思います。

 ゲームの進行が大きくふたつのパート・・・アドベンチャーパートとバトルパートに分かれているのが最大の特徴で、アドベンチャーパートが要するにストーリー部分、バトルパートがすなわちマップ式の戦闘です。・・・ずばり、「サクラ大戦」ですね。

 アドベンチャーパートとは、すなわちストーリーモードです。基本的にはノベルでして、キャラクター同士の会話によってストーリーが進んでいくのみですが、このストーリーがなかなか面白い。ストーリーの大筋自体は王道・・・というか特に珍しいものではないんですが、それでも普通のノベルゲームよりはるかに面白い。ストーリー自体は王道でも、細かいエピソードが実によく出来ている。楽しい学園生活の雰囲気が伝わってくるのがよい。プレイすると無性にラーメンが食べたくなる(笑)。

 さて、このアドベンチャーパートの中でプレイヤーに出来ることは、たまにある選択肢を選ぶことと、もうひとつこのゲームの売りである「感情入力」のふたつしかありません。まあ、この「感情入力」も会話中の選択肢のひとつには違いありませんが、ただの「はい・いいえ」の返答でなく、それに感情を交えた合計9つのレスポンスが出来るのがなかなか会話らしくて楽しい。同じ「はい」でもただ「同」意するだけなのか、「喜」んで答えるのか、「友」情を込めて答えるのか、「愛」情を込めて答えるのか、同じ「いいえ」でも「冷」淡に答えるのか、「怒」って答えるのか。「悲」しんで答えるのか、あるいは「はい」でも「いいえ」でもなく「悩」むのか、あるいは「無視」するのか、この9つの入力を会話の内容に合わせて選んでいくのが単純ながら楽しい。
 そしてこの入力によって相手キャラクターとの感情値が変化し、仲間になったりならなかったり、あるいは仲間同士でも相性が変化したりするのも最大のフィーチャーのひとつ。ただ、これに関してはいまいち完璧な攻略はできないですね。具体的な感情値の変化は分からないので推測するよりないし、間違ったからといっていちいちアドベンチャーパートの最初からやり直すのもナンセンスだし。・・・個人的には、このあたりは厳密な攻略にはこだわらずに自分の思うがままにプレイしたほうが楽しいと思いますね。少なくとも一回目のプレイは自分の思い通りにやったほうがいいでしょう。

 さて、次にバトルパートについてですが、いわゆる「シミュレーションRPG」方式のマップ戦闘です。とはいえ、その気になればいくらでもレベルアップできる点を考えれば、ほぼRPGと考えてよいでしょう。RPGの戦闘部分がシミュレーション形式のマップ戦闘に変わっただけですね。難易度も決して高くなく、わりと適当にやっても問題なし。すごく高い戦略性があるというわけではない。
 しかし、マップ戦闘というだけでそれなりの戦略は要求されますし、効果範囲の異なる攻撃技をうまく使い分けたり、限られた行動力をうまく消費して効率よく行動したりと、考えることがかなり多く、見た目以上によく出来ていて、やはり普通のRPGよりは面白い。

 しかし、このようなゲームの場合、ひとつひとつのパートの面白さ以上に、全体のバランスがいいというか、総合力で面白さが上がっているところがありますね。なんというか、一話完結形式でアドベンチャーパートとバトルパートを交互にこなしていくのがテンポがよくて楽しい。これが普通のRPGで、ムービーシーンとその合間の戦闘だけのゲームだと全然面白くないんですが、このような形式だと展開に違和感がなく、逆に面白いと感じてしまう。うーん、やはり「サクラ大戦」は偉大なゲームなわけです。

 ところで、このゲームにもアドベンチャーパートで恋愛シミュレーション的な要素があるんですが、この「剣風帖」の場合、なんか世界観といまいち合わないというか、別になくてもよかったような気もしますね。伝奇要素と、学園ものの雰囲気だけでストーリーが実によく出来ているんで、もうこれだけで十分楽しめるというか、恋愛の「攻略」要素は別になくてもよかったんじゃないかと。そう思います。


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