<ベアルファレス>

2003・1・6

 このゲームは、ほとんど知られていないマイナーゲームですが、実はとてもよくできた優秀なゲームです。
 これは2000年の9月27日に発売されたゲームですが、ちょうどこの時期にあの「ガンパレードマーチ」が発売されたこともあって、知名度の点で思い切り割りを食った感があります。こちらもかなりよくできたゲームだとは思うんですが・・・。「ガンパレードマーチ」が革新的なゲーム性を持つ斬新なゲームだとすれば、この「ベアルファレス」は古き良きゲームの印象があります。

 画面構成は、二次元ドット絵のクォータービューで、その上を二頭身キャラクターが動き回るもので、ぱっと見ると「タクティクスオウガ」みたいな感じです。しかし、このゲームはアクションRPGです。
 リアルタイムで襲ってくるモンスターを剣や槍で倒していくアクション部分は、爽快感と歯ごたえがあってかなり好印象です。ノックバックでまとめて敵を倒す爽快感と、それ以上に敵のアルゴリズムがよく練られていて一筋縄では倒せない歯ごたえがあります。見かけによらず挑戦的な難しさのゲームといえます。

 そして、アクション部分以上に面白いのが、ダンジョンの仕掛けをクリアする謎解きの要素でしょう。このゲームは、ミッションクリア型の構成を取っていますが、各ミッションごとの謎解きがまた歯ごたえがあって簡単にはクリアさせてくれません。ダンジョンの仕掛けの意味を理解して、かつ各キャラクターが持つ「トラップ」(設置型の特殊技)を駆使して、きちんとパターンを作って進めていく必要があります。実際、このゲームは、決してアクション全開のゲームというわけではなく、むしろ謎解きが主体で「ゼルダ」や「ワイルドアームズ」のプレイ感覚に近いのです。「クォータービューでリアルタイムアクションになったワイルドアームズ」といった感じでしょうか。とにかくこの謎解きの楽しさ、挑戦的な難易度も秀逸です。

 このように、ゲーム部分がまずよく出来ているのが最大の売りですが、ストーリーを始めとした世界設定の部分もよく出来ています。とにかく徹底的に設定が作りこんである。ストーリーそのものの評価は人によってまちまちでしょうからここでは言及しませんが、しかしこのような徹底的な作りこみは感心します。ストーリーそのものも個人的には面白かったと思います。

 そして、何といってもこのゲームはいい意味で「キャラゲー」であること。キャラクターグラフィックを最初に見て「なんかファイアーエムブレムみたいだな」と思ったんですが、よく調べてみるとこのキャラデザイナーはエムブレムシリーズのキャラクターグラフィックを担当した人じゃないですか。そりゃ似てるわけだ(笑)。
 そして、13人いる仲間キャラクターがとても個性的で魅力的である。仲間ごとにそれぞれストーリーとエンディングが用意されているので、何度でもプレイしようという気にさせてくれます。さらには仲間キャラクター以外のNPCの個性もいい。もうキャラクターだけで大満足です。とにかくこのゲームは「エムブレム」「ガンパレ」「魔人学園」「サモンナイト」などの単語に反応する人は絶対にプレイしなければなりません(笑)。つーか、やれ!(命令) キャラゲー万歳!!


 ・・・さて。このように基本的には非常にいいゲームなのですが、同時に目に付く欠点が多く、必ずしも完璧なゲームではなかったように思います。

 まず、とにかく操作性&インターフェイスがよくない。クォータービューの斜め移動にはすぐに慣れますが、移動そのものに若干くせがあってやりにくい。やや移動速度が遅いのもちょっと。ダンジョンの中では仕方ないですが、街の中ではダッシュができればよかったと思います。
 それ以上に問題なのが、コマンド体系等のインターフェイスです。とにかくこれが使いにくい。×ボタンで「話す・調べる」、スタートボタンで「メニュー画面」というRPGは初めて見ました。普通のRPGなら「○=話す・調べる」「△=メニュー画面」でしょう。×とスタート以外のボタンがすべて戦闘関連の機能に割り振られているためだと思われますが・・・戦闘に関係のない街のシーンではそこまでこだわる必要はなかったのでは? アイテムもいまいち使いにくいです。全体的にコマンド体系がこなれてないのです。
 ロードが長めで頻繁に読み込みが入るのもちょっと。これがまたストレスが溜まる原因でもあります。とにかく全体的に快適なプレイが望めない。これさえ改善されればもっと評価が上がるんですが。

 肝心のゲーム部分も改善すればもっとよくなるような気がします。このゲームでは、各キャラクターは通常攻撃のほかに、戦士系のキャラクターなら「トラップ」という設置型の特殊技、魔法系のキャラクターなら文字通り魔法が使えます。
 しかし、このトラップにしろ魔法にしろ(一部を除いて)あまり使えません。トラップに関しては「△ボタンで設置→○ボタンで発動」という二度手間を要するのが最大の問題で、リアルタイムで攻撃してくる敵に対応できません。手っ取り早く通常攻撃で殴ったほうが話が早いわけです。魔法についても使い勝手はよくありません。わざわざマジックポイントを消費して使う割には大して強くないのです。結局、敵との闘いは通常攻撃ばかりになってしまい、「トラップや魔法を駆使して、頭を使って敵を倒す」というゲームのコンセプトが生きていません。このあたりを工夫すればさらに面白くなったと思います。あと一押しですね。


 しかし、こういった欠点を差し引いてもやはり面白いゲームですし、プレイして損はない優れたゲームだと思います。個人的には、ぬるいゲームではなく、挑戦しがいのある歯ごたえのある難易度だったのが気に入りました。何ていうか一昔前の古き良きゲームのプレイ感覚でした。ストーリーや世界観、キャラクターもいいですね。全体的に丁寧に作り込まれた良作だと思います。


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