<ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣>

2004・1・27

 今までやろうやろうと思ってやっていなかった、FC版の初代エムブレム「暗黒竜」をようやくプレイしました。この作品をリメイクしたSFC版(「紋章の謎」)は、かつて相当やりこんだゲームで、20回はクリアしたんじゃないかというくらいはまりましたが、今回はそのSFC版「紋章」との比較を兼ねて、この「暗黒竜」というゲームを考察してみます。


 SFC版経験者のわたしが、このゲームをプレイしてまず感じたのは、とにかく遊びにくいことです。ファミコン時代のゲームだけあって、今では当たり前ともいえる基本的な機能がなく、実に遊びにくかったです。

 とにかくアイテム(ぶき・どうぐ)の管理が面倒すぎる。特に預かり所の使い勝手が悪い。このゲーム、威力や性能の異なる複数の武器を使い分けるのが基本なんですが、たくさんある武器を収納する場である預かり所が実に使いにくい。マップ上の特定の場所にしか設置されていないし、なにより40個しか収納できないのは少なすぎる(SFC版は128個)。すぐ預かり所が一杯になり、もちきれないぶきやどうぐで溢れかえります。
 さらには、ユニット同士のアイテムの持ち回りがやりにくいのも面倒。1つのユニットがぶきとどうぐをあわせて4つまでしか持てず(SFC版はぶき・どうぐをそれぞれ4つずつ)、さらには別のユニットとのアイテムのやり取りが実に面倒です。アイテムを「わたす」ことしかできず、相手からもらったり交換したりすることが出来ません。相手が4つ満杯のアイテムを持っていた場合、当然ながらわたすことすらできない。全員が4つずつアイテムを持っていたりすると身動きがとれなくなります。

 さらに問題なのは、マップ開始時の「進撃準備画面」が存在しないこと。そのため、前のマップをクリアしたままの状態で次のマップが始まってしまう。所持アイテムが乱れた状態のままでクリアすると、次のマップ開始時にえらいことになります(笑)。うっかり武器を持たない状態でクリアしたりすると、そのまま武器無しで始めないといけないんですね。したがって、マップを制圧する前に、まずアイテムを整理しておく必要があります。しかも、前述のようにアイテムを「わたす」ことしかできず、受け渡しによるアイテム整理が死ぬほど面倒なのです。これの整理作業だけで一時間近くかかることもありました。
 ついでに言えば、アイテムをユニットに持たせてクリアした場合、次のマップで出撃させないことにはそのアイテムを二度と使えません。うっかり使う予定のないユニットに持たせたままでマップクリアすると、「アイテムを回収するためだけに」使わないユニットを出撃させる必要があります。ユニット出撃数の制限が厳しい場合、最悪アイテムを使えないままで未出撃ユニットの中で埋もれてしまうことも・・・。
 わたしの場合、最終マップでどうしても必要なユニットのみで出撃数を満たしてしまい、パルティア(最強の弓)を持たせたユニットを出撃させることができなくなり、見事に回収不能となりました。

 アイテム関連以外だと、セーブシステムがかなり使いにくいです。「エムブレム」特有のシステムとしてマップ攻略中にセーブできないのはもちろん、マップクリア時にも上書きによるセーブしかできません。「本当にセーブして大丈夫なのか」真剣に悩みますね。かなり危なっかしいシステムであることは間違いありません。

 これらの欠点は、リメイクされたSFC版ではすべて改良されているんですが、今思えば「昔のゲームというのは遊びにくいものだったのだなあ」としみじみ思います。当時は誰もがこれを当たり前だと思ってプレイしていたわけですね。


 このように、まず基本部分の遊びにくさで苦労してしまったんですが、では肝心のゲーム内容はどうか。これは、さすがに元祖エムブレムだけあって、SFC版と比べても(あるいは最近のシリーズと比べても)プレイ感覚はまるで変わらず、やはり面白いことは確かです。細部においては多少システムが異なる部分が散見されますが、基本的なゲームシステム・ゲーム性・プレイ感覚はまるで同じ・・・というかこちらの方が元祖ですね。

 SFC版との大きな違いは、リメイク時に削られた5つのマップが遊べることです(FC版で25あったマップが、SFC版では20に削られました)。SFC版で削られた仲間もいて、このあたりは元祖でないと体験できないところです。

 ただ、これらの要素を目当てにFC版を遊ぶべきかというと、それは少々疑問です。前述の通りFC版よりSFC版の方がはるかに遊びやすく、そして「エムブレム」の主要な要素はSFC版でもほとんど問題なく味わえるからです。ストーリー的にも完全に同じ。会話シーンのセリフの一語一句に至るまで完全に同じです。SFC版で削られたマップや仲間は、さして重要でないものばかりで、ストーリー全体のアウトラインはほとんど変わらないのです。ついでに言えばグラフィックや音楽までほとんど同じです(キャラクターの顔グラフィックは違いますが)。
 そのため、結局のところ「SFC版で十分」というのが正直な感想です。わたしも次にプレイするときには迷わずSFC版を選ぶでしょう。

 しかし、それでもやはり元祖は元祖でして、遊びにくい中にもエムブレムの原点の面白さは確かにありました。削られた5つのマップには面白いものも多く、それらを味わうためにあえてFC版に挑戦してみるのも、それはそれで有意義な試みではあると思います。


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