<東京魔人学園外法帖>

2002・7・30

 東京魔人学園剣風帖の待望の続編。最近は普通のRPGをやらなくなったわたしとしては、ようやくまともに遊べる大作ゲームが出てきたという印象です。

 基本的なゲーム構成は、前作剣風帖とほとんど変わらないですが、やはり今回も徹底した作りこみは圧巻でした。寄り道なしでプレイしても50時間は遊べて、アドベンチャーパートの多数の選択肢によるシナリオ分岐は健在、しかも今回は陽・陰・邪のディスク3枚構成で、一枚目を陽・陰どちらからでも始められるという仕掛けも中々嬉しい。バトルパートの作りこみも前作の要素に加えて、技のレベルアップ・陰陽五行をモチーフにした相性関係・式神の合成など、あらゆる点で「量的な作りこみ」が成されていて好感が持てます。

 特にアドベンチャーパートの演出がよいです。もともとこのゲームは、システムよりは演出面に偏ったゲームだとは思いますが、前作よりもさらにTVドラマを意識した構成になっていてよい。個人的には、文字フォントが読みやすく、かつ雰囲気が出ていたのがよかったですね(前作のフォントはお世辞にも読みやすいとはいえませんでした)。
 ドラマの内容自体もなかなかよい。前作の学園ものの設定がなくなり、単なる幕末時代劇になってしまったのが少々残念ですが、ひとつひとつのエピソードの内容はやはり面白い。普通のRPGのストーリーよりも明らかに作りこまれていると感じる。このあたりは演出重視のゲームの真骨頂、といったところでしょうか。

 このように、前作ゆずりの面白さは健在で、基本的には楽しいゲームですが、一方で素直に喜べない点も結構ありました。

 まず、何と言ってもバトルパートが簡単すぎる。前作も相当なぬるゲーだったんですが、今回はそれを上回る超ぬるゲー。せっかく新しい追加要素をたくさん用意して、前作に勝る作りこみが成されているのに、それらを使う必要性がまったくない。わたしは、今回は経験値稼ぎはまったく行いませんでしたが、それでも完全に余裕でした。適当にプレイしてもクリアできるのでは、せっかく開発者が時間をかけて作りこんだ戦闘システムがもったいない。それらのシステムが、単なるやりこみ要素に終始しているのが残念でなりません。

 それともう一点、全体的にシステムが「遅い」。セーブ・ロードに時間がかかるだけでなく、システム系の画面(キャラクターのステータスとか)の切り替えがいちいち遅く、かなりストレスがたまります。前作も決して快適とはいえませんでしたが、今作はさらにストレスがたまる作りになっている。こういう基本的な部分の技術をなんとかして欲しかったところです。


 しかし、このように少々面倒な部分があるとはいえ、久々に出たこれだけの作りこみのゲームをやって損はありません。このタイプのゲーム(アドベンチャー+バトルパートで構成されるゲーム)は「サクラ大戦」のヒット以降ひとつのジャンルとなりつつありますが、やはりこの「魔人学園」シリーズが一番面白い。このジャンルのゲームを未プレイの人は是非やってみるとよいでしょう(できれば前作「剣風帖」から)。


「割と楽しかったゲーム」にもどります
ゲームトップへもどります
トップへもどります